関西電力大飯原発3号機(左)と4号機=福井県おおい町

 関西電力は7月3日午後9時、定期検査中に配管に傷が見つかり運転再開が遅れていた大飯原発3号機(加圧水型軽水炉、出力118万キロワット)=福井県おおい町=の原子炉を起動した。県内の原発は2011年7月以来約9年11カ月ぶりに、5基が同時に稼働する状況となった。5基体制は美浜3号機が停止する10月まで続く見込み。

 大飯3号機は、定検中に1次冷却系配管の溶接部分で傷が見つかり、運転再開は当初計画から約9カ月遅れた。順調に進めば5日に発送電を開始し、30日に営業運転を開始する予定。

 関電の県内原発は、設置が義務付けられているテロ対策施設の完成遅れやトラブルなどで昨年11月、稼働ゼロとなった。大飯4号機が今年1月、高浜3、4号機が3~4月に運転を再開。6月23日には運転開始から40年を超える美浜3号機が再稼働した。

 原発は起動後、通常13カ月運転できる。美浜3号機はテロ対策施設が設置期限の10月25日までに完成しないため、関電は同23日に停止する方針。

 大飯3、4号機を巡っては大阪地裁が昨年12月、地震想定に関する原子力規制委員会の審査に不備があるとして新規制基準下での設置許可を取り消す判決を出した。国側が控訴し、大阪高裁で係争中。