こんにちは、吉田詩織です。今日からコラムを書かせていただきます!第1回ということで、少し自己紹介を…

私は、体重1000gという未熟児で生まれ、2歳の時には急性ウイルス性発疹症の風疹(3日はしか)にかかりました。ウイルスが脳に入ったようで、40度ほどの高熱が半年間続いたそうです。

そして熱が下がったころ「脳性まひ」と診断されました。病院で長く過ごし、16歳になった時に初めて自宅に帰りました。今はヘルパーさんやデイサービスを利用しながら、一人暮らしをしています。

私の移動手段は車椅子です。友達と気軽にランチに行けないし、不便なことはいっぱいあります。でも、車椅子ライフだからこそ、たくさんの人とつながることができます!

そんなに悪いことばかりじゃない、楽しみだって幸せだっていっぱいある。そんな車椅子生活を少しでも皆さんに知ってほしいと思います。

 ×  ×  ×

私が乗っているのは、公民館やスーパーなどでレンタル出来る車椅子ではなく、背もたれがしっかりしていて、リクライニング出来るタイプの車椅子です。全てオーダーメイドで世界に一台だけ。レンタルのものより重くて、しっかりした構造に作られています。

色も全てオーダーメイド。長時間座ってもお尻が痛くならないように、クッションはギブスをはめる時みたいに型を取り身体に合わせて作ります。なので、車椅子が出来るまでに1年以上の時間がかかります。

型を取った後。この後、この形状をデータ化してクッションを作ります

車椅子に乗ってるともちろん皆さんの視点とは少し違ってきます。低いんです。ベビーカーに乗ってる感覚に近いでしょうか。

例えば、春に満開に咲いた桜の木。私の視線では見上げることが少し難しいんです。体の動く範囲が少しかたい…顔が上がりにくいと言えば伝わりやすいかな?と思います。だから、たんぽぽやすみれの様に地面に咲いてる花だと私は見えやすいのです。

桜を見る時は、ヘルパーさんにリクライニングを倒してもらって車椅子の上に寝転がっているような状態で見ています。春の季節は過ごしやすいし、好きやな。

■コロナ禍、大雪…大変な時は「お互い様」

私の普段の生活は週3日デイサービス。その他の時間帯に訪問介護員、つまりヘルパーが入っています。ヘルパーの事業所は6事業所。人数にすると約30人ほどです。

今年の大雪は3年前に比べると少なめでしたが…もちろん、週3回通ってるディサービスはストップ。デイサービスへ行けない分、昼食がありません。なので、急遽生活支援相談員にヘルパーを依頼してもらいました。

皆さんと同じように家の中のみの生活が始まりました。生活も、もちろん不安は沢山ありました。でも1番変わったことといえば、自分の気持ちでした。ヘルパーさんが大変なのに、何も出来ない自分への自己嫌悪といらだちがありました。ヘルパーさん達の顔色をうかがってばかりいたかもしれません。そんな自分と戦いながらヘルパーさん達を待っていたのが、今でも記憶にあります。

行政は車を使わず徒歩で…と呼びかけていた為、ヘルパーさん達はみんな徒歩で通勤。私が聞いた話では2時間くらい歩いたというヘルパーさんもいました。私は「遅れても良いよー!」「待ってるから気をつけてきてね!」とヘルパーさんに言うことしか出来ず…でも表情は、いらだちや不安が出てしまっていたかもしれません。そんな中でも精一杯ありがとうって伝えました。

本当に感謝です。

お互いが、お互いに、命を守る事で精一杯やったんやなって思いました。自分がもし逆の立場だったらどうしてただろうって考えたら胸が熱くなりました。私がもしヘルパーさんなら辞めてたかもしれません。なので、歩いてきてくれたヘルパーさん達には頭があがりませんでした。

私が出来ることは、なるべくはやく帰らせてあげること。感謝の気持ち伝えること。近所の人達の協力をお願いすること。それをする事でヘルパーさん達の負担軽減になれば良いなと思ってました。

同じマンションに住んでいる老夫婦の方がわざわざ部屋まできて「しおりちゃん大丈夫かー?」「食料ある?」「困ってることないか?」など…声をかけてきてくれました。普段からよく野菜を貰ったり、声をかけてくれたりと付き合いはありましたが本当に近所の方との繋がりをより一層感じました!!

大雪後…お礼を言いに行くと「ほんなもん困った時はお互い様なんやで気にせんでいいよ」と言ってくれました。その言葉に救われました。

本当に自然と声掛けてくれて気にかけてくれる。障害を持っていてもいなくても関係ないんだな。温かいなぁー。お互いに感謝しながら、尊敬し、心のバリアを作らない!って素敵すぎると思いました。

大雪でみんな大変やったけど、みんながお互いに、声掛けあって助け合って笑顔になれる、そんな温かなバリアフリーな社会になれば良いなと感じています。今思えば、心のバリアを作っていたのは自分かもしれないって、モヤモヤした大雪でした。振り返ったら大変だったけど、そんなモヤモヤした自分と向き合えて良かったです。

やっぱり私、車椅子生活も楽しいし、幸せだって…心から叫びたい!

 ×  ×  ×

幼いころに高熱が続き「脳性まひ」と診断された30代女性によるコラム。福井県内で一人暮らしをしている吉田詩織さんが、車椅子を利用しながら過ごす毎日や、その中で感じたことをお伝えします。