「だるまちゃんの思い出 遊びの四季」(文藝春秋)。表紙絵には、福井県越前市の村国山と日野山が描かれている

 四季折々に遊びを教えてくれた父や母の優しい面影もつづられる。子ぼんのうだが、いろいろ世話を焼くわけでない父と土手に出たとき、エノコログサ(ねこじゃらし)の穂を取って教えてくれた「テングノハナ」の遊び。秋ごとに草のコシャコシャとした感触と父への思いが胸にあふれるとつづる。

 文庫版付録として、「越前武生という町のこと」と題して「文藝春秋」2014年7月号に寄せたエッセーを収録。解説を美術史家の辻惟雄さんが書いている。1954年ごろ川崎市の東大セツルメント(社会奉仕活動)で、すでに化学会社の技師だったかこさんと一緒に活動した縁がある。

 文藝春秋。280ページ、825円。