薄ピンク色の苞が特徴的なキョウオウ=6月1日、福井県小浜市の杉田玄白記念公立小浜病院

 福井県小浜市の公立小浜病院の薬草園で、「キョウオウ(姜黄)」が薄ピンク色の花びらのように見える苞(ほう)を付けている。同園の管理アドバイザーを務める渡辺斉さん(73)=日本植物園協会元副会長=は「本州では一生に一度見られるかどうかぐらい珍しい」と驚いている。

 キョウオウはショウガ科ウコン属の植物。インド原産で、根茎の部分を乾燥させ、粉末状にすることで漢方薬として使われる。春に咲くウコンであることから春ウコンとも呼ばれ、日本には1844年に伝わったとされる。渡辺さんによると「東南アジアなど気温が高い地域でしか花が咲かない。自分も京都の薬草園に40年ほど務めたが、2回ほどしか見たことがない」と話す。 ⇒【写真】キョウオウが目を引く薬草園

 同病院では観賞用として、園芸ボランティア「すみれの会」が4月に苗10株を植え、ビニールトンネルをかけて育てていた。6月に入り成長具合を確認すると、5月中旬には発芽していなかった1本が高さ10センチほどに成長し、薄ピンク色の苞を付けていたという。

 「このまま順調に育てば、7月ごろには20センチほどに成長し、苞の間から黄色い花をのぞかせる」と渡辺さん。薬草園を彩るかれんな姿が、利用者の心を和ませている。