並行在来線の初期投資について

 2024年春の北陸新幹線敦賀開業に伴いJR西日本から経営分離される並行在来線(現北陸線)について、石川県との県境から敦賀駅までの福井県内区間約79キロの初期投資額は154億円と見込まれることが6月8日分かった。うちJR西からの鉄道資産の譲渡額は94億円の予定。福井県は8月ごろJR西と資産譲渡の基本合意を交わす。

 福井県が県議会各会派に説明した。税抜きで280億円と見込んだ17年度時点の初期投資額より126億円減る見通し。今後も留置線や長大なホームなど不要資産の撤去、開業前の修繕、JR西からの出向者の人件費負担などを求めて縮減を図る。

 17年度時点の初期投資額の内訳は▽線路やホーム、駅などの鉄道資産の購入138億円▽車両購入88億円―などだった。その後の資産譲渡交渉でJR西は、並行在来線が開業する24年春時点の想定簿価として鉄道資産84億円、車両10億円を提示した。車両は17年の時点では新造44両(22編成)が必要とみていたが、現在のJR北陸線の県内区間で使われている32両(16編成)を譲り受けることで通勤・通学時間帯の需要にも対応できると判断した。

 このほか▽駅や発券機の改修、指令分離工事といった開業前の設備投資に40億円▽会社設立などの準備費用は開業が1年遅れとなったことで6億円増の20億円―が必要とみている。準備費の6億円は鉄道建設・運輸施設整備支援機構との協議で全額出資が充てられれば、県の実質的な初期投資額は148億円となる。

 県は19年12月の県議会で、初期投資を当初想定額から最低でも100億円程度減らす方針を示していた。