福井市役所=福井県福井市大手3丁目

 福井県福井市は6月7日、新型コロナウイルスワクチン計162回分(27瓶)を廃棄したと発表した。医療機関の個別接種用ワクチンの管理業務を請け負う業者が分配作業中、一時保管する箱にワクチンを誤って放置し、常温状態となったのが原因。市は、業者に対し複数人での作業の徹底を求め、再発防止に努めるとしている。

 同市は、米ファイザー製ワクチンを零下75度前後の超低温冷凍庫で保管している。集団接種用は市が一元的に管理・配送しているが、個別接種用は医療機関に相当数のワクチンを分配する必要があり作業量が多いため、特定の業者に委託している。現在は148の医療機関が対象。

 市ワクチン接種推進課によると、業者の社員1人が6月4日午後3時ごろ、事務所にある超低温冷凍庫からワクチンを取り出し、一時保管容器(零下20度、45リットル)で分配作業を行った。医療機関への配送分を別の容器に移した後、本来は残った瓶を冷凍庫に戻さなければならないのに、一時保管容器に27瓶を放置してしまったという。一時保管容器の保冷可能時間は20時間まで。7日午前7時半ごろ、放置された瓶が見つかった。

 同課によると、今後の接種計画に影響はないとしている。同課は「貴重なワクチンを廃棄する事態となり、申し訳ない」と陳謝。業者に対し、責任者が瓶の数を確認することや2人で分配作業を行うなど管理体制の強化を求めた。