写真(1)飛まつが飛び散らないよう、歯磨きは唇を閉じて

写真(2)「ウー」と声を出すような形で口をすぼめる(左)。「イー」と口を横に開く(右)

写真(3)舌を片方の頬の内側に強く押しつけ、指で頬の上から口の中の舌先を押さえる。舌先と指先を10回ほど押しつけ合うのを左右で

 6月4日~10日は「歯と口の健康週間」。新型コロナウイルス感染症への警戒が続く中でも、適切に口の中の健康を保ちたい。福井県歯科医師会の荻原浩樹・広報担当理事に、コロナ禍での歯磨きや、口周りの体操について教えてもらった。

 「口は体の“入り口”。口中の環境を整えることは、さまざまな感染症のリスクを下げるために大切です」と荻原理事。「インフルエンザでは、歯周病菌が感染を促すリスクがあるといわれている。また、口の中が乾燥すると、口腔(こうくう)内で炎症が起きやすくなる」として、口腔ケアの大切さを説く。

 新型コロナを巡っては飛まつ感染のリスクが指摘されており、日本歯科医師会は「飛まつが飛び散らない歯磨き」を推奨している。荻原理事によると、飛まつを飛ばさないように唇をしっかり閉じ=写真(1)、歯ブラシの水は切って「歯磨剤(歯磨き剤)なしでもOK」。毛先が歯の隙間に入るように、細かく動かすのがこつだ。「口をゆすぐ時は、顔を流し場に近づけてそっと吐き出すか、コップに吐き出す」のもポイントという。

 職場や学校などでは歯磨きの時間をずらし、一度に大勢が磨く場面は避けたい。「唇を閉じて歯を磨くのは、もはやエチケット。このブラッシングを習慣化して虫歯や歯周病を防いで」と荻原理事は話す。

 一方、口周りの体操は口の中の乾燥を防いだり、食べ物を飲み込みやすくしたりする狙いがある。口の体操=写真(2)=は、▽「ウー」と声を出すような形で口をすぼめる▽「イー」と横に開く-を繰り返す。舌の体操=同(3)=では▽舌を片方の頬の内側に強く押しつける▽指で頬の上から口の中の舌先を押さえる▽10回ほど舌を頬の内側に押しつける-を左右交互に。荻原理事は「舌の筋肉を鍛えて嚥下(えんげ)能力(飲み込む力)の低下を防げば、オーラルフレイル(口腔機能の衰え)や誤嚥性(ごえんせい)肺炎の予防にもつながる」とアドバイスする。日本歯科医師会のホームページでは歯磨きによる飛まつの検証結果や、唾液腺マッサージなども紹介している。