注射の研修に励む堀内さん(左)。母のような信頼される看護師を目指している=福井県敦賀市内の病院

 「人と関わる仕事を目指す中で医療はかっこいいと思った」「コロナ禍になって看護師への思いが一層強くなった」。福井県敦賀市の堀内陽向さん(23)は、地元の病院で4月から勤務する新人看護師。医療従事者に対するいわれのない誹謗(ひぼう)中傷を報じる記事やニュースにも「だからこそ、頑張りたいと思えた」と前向きだ。

 母と同じ看護の道を選んだ。勤務先も同じ。普段、外来担当の母の姿を目にすることはないが、先輩看護師から「優しく、患者さんから信頼されている」と聞いて「身近な目標になった」。

 模型を使った注射など基礎的な技術を養う新人研修と並行し、5月からは血圧測定や聴診といった入院患者の基本的な看護も担当している。指導に当たる先輩は「すごくまじめで、患者さんとの接し方も丁寧」と評価する。ただ、堀内さんは「患者さんを目の前にすると思うようにいかず、焦ることの方が多い」と悩むこともある。

 感染防止のため、県外には昨年来、行っていない。友達とも遊んでいない。週1回欠かさなかった、市内に住む祖父母との食事もやめた。家族全員が外出を控えて感染対策に努めている。

 落ち込んだ時、母に相談すると「最初はそんなもの」と励ましてくれる。「相手の気持ちに寄り添うケアはもちろん、信頼される技術をしっかり身に付けたい」と力を込めた。

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 医療や福祉、旅行業など新型コロナウイルス感染拡大で影響を受けている業界の“ルーキー”たちに、仕事への熱い思いを聞く。