揚げたてのフジバーグ。特製ソースの香りが食欲をそそる

 40年ほど前に製造が始まり、福井県敦賀市民のソウルフードとして愛される総菜「フジバーグ」の累計販売個数がこのほど、1千万個を突破した。変わらぬ味で市民の人気を集め続けたほか、新型コロナ禍による巣ごもり需要に後押しされた格好だ。製造するフジショク(本社敦賀市昭和町2丁目)の担当者は「大変ありがたい結果。今後もより親しんでもらえる商品にしたい」と意気込んでいる。

 1980年前後に販売が始まったフジバーグは、豚と鶏のミンチ肉にタマネギなどを合わせて油で揚げ、特製ソースを絡めた総菜。同社によると、材料の割合に工夫を凝らし、柔らかくジューシーな食感に仕上げているという。今年3月に1千万個目の納品が近づいていると社内調査で明らかとなり、5月10日に超えた。2020年度、コロナ禍で総菜の需要が高まり、19年度より5%ほど多く出荷したことも達成を加速させたという。

 同日の工場内は「そんなに作っていたとは」と驚きに包まれたといい、製造担当者は「子どもの時から食べている。記録の瞬間に立ち会えて本当にうれしかった」と振り返った。

 現在、ハニー新鮮館・エフレ清水店などで扱っている。これまで原材料の高騰などから何度か値上げに踏み切ったが「売り上げに影響はなかった」(同店)という人気ぶり。13日に揚げたてを手に取った市内の主婦(57)は「昔から家族全員が好きな味で、時折食べたくなる」と笑顔を見せた。

 3年前にふるさと納税の返礼品となり、市外から求める人が増えているほか、サンドイッチなど新商品も開発しており、さらなる浸透を図っている。営業企画の担当者は「一つの歴史、伝統と考えている。もっと多くの人に食べてもらえるよう、若い作り手にこの味をつないでいきたい」と話していた。