減便が検討されているJR小浜線=5月18日、福井県小浜市の小浜駅

 福井県の敦賀駅と京都府の東舞鶴駅を結ぶJR小浜線について、秋のダイヤ改正で1日当たり半数程度の減便が検討されていることが5月18日、分かった。事業者のJR西日本が福井県と同県嶺南地域の6市町に打診した。小浜線の乗客数が減っていることに加え、新型コロナウイルス禍で経営状況が大幅に悪化していることが背景にあるとみられる。県と6市町は運行本数の維持を近く同社に申し入れる方針。

 関係者によると、JR西が減便を検討しているのは敦賀-小浜間の30本中14本と小浜-東舞鶴間の26本中15本。4月下旬、各自治体に減便を検討していることを伝えた。大幅なダイヤ改正は例年春に行っているが、秋に前倒しして本数を減らす意向を示したもようだ。確定ではなく、今後運用の在り方を検討し、6月にも案をまとめるとみられる。

 小浜線の2018年度の1日平均乗車人数は3808人で、02年度から約1400人減少している。

 県と6市町は20年3月に「嶺南地域公共交通網形成計画」を策定。24年春の北陸新幹線金沢―敦賀間の延伸を見据え、開業効果を嶺南地域全体に波及させるため、小浜線増便など利便性の高い2次交通の整備を基本目標に掲げていた。

 JR西の21年3月期連結決算は純損益が2332億円の赤字。1987年の民営化以降、過去最大の赤字額となった。長谷川一明社長は2月の会見で、コロナの影響で経営が悪化する中、赤字ローカル線の維持が困難になっているとし、今後の在り方について関係自治体と協議を本格化する考えを示していた。

 JR西金沢支社は2020年8月、人口減少や人手不足に対応するため、30年度までに小浜線の10駅、北陸線の5駅、越美北線の1駅の計16駅を無人化する方針を発表している。