福井地方法務局が2020年に受理した「人権侵犯事件」の概要がまとまった。全体の受理件数は過去5年で最少だった一方、インターネット上の人権侵犯は過去5年で最多に。同法務局は「新型コロナウイルスによる外出控えが影響した」と分析している。

 受理件数は、同法務局が受けた人権侵害相談のうち救済手続きに着手したもので、前年比12件減の113件。うちネット上の人権侵犯は27件で8件増え、16年からは13件増となった。

 人権侵犯の内訳としては、誹謗(ひぼう)中傷などの「プライバシー関係」が23件(前年比2件増)と最も多く、全体の20・4%を占めた。特にインターネットによるものは18件あった。

 また新型コロナに絡む事案は3件。内訳は「差別待遇」が2件、「プライバシー関係」が1件だった。

 「強制・強要」は6件増の13件。うち家族間によるものは8件で、同法務局は「新型コロナで家にいる時間が増えたことが要因の一つ」と分析。「労働権」に関するものは9件減の7件、近隣住民とのトラブルなど「住居・生活の安全」は12件減の10件だった。

 全体の受理件数が過去5年で最少となったことについて同法務局は、県や児童相談所など法務局以外の相談窓口が増えたことが影響していると説明。担当者は「さまざまな相談ツールを周知し、引き続き啓発に努める」としている。

 人権侵犯事案に関する相談は、全国共通人権相談ダイヤル「みんなの人権110番」=電話0570(003)110(平日午前8時半~午後5時15分)。