5月14日から上映される「めぐみへの誓い」のポスター=福井県福井市のテアトルサンク

 1977年の北朝鮮による横田めぐみさん=当時(13)=拉致事件などを題材にした映画「めぐみへの誓い」が5月14日から、福井県福井市のテアトルサンクで上映される。帰国の望みを絶たれながらも懸命に生きる少女、娘の生存を信じ救出活動を続ける両親という引き裂かれた家族の運命を描いている。

 当時、新潟県新潟市内の中学に通っていためぐみさんは、部活帰りに北朝鮮の工作員に拉致された。北朝鮮では朝鮮語を学び、工作員に日本語を教えていたという。

 映画は、めぐみさん役の菜月さん、父滋さん役の原田大二郎さんらが出演。工作員により船倉に閉じ込められ泣き叫ぶ様子や、朝鮮語を覚えれば帰国できるという約束をほごにされ失望する姿を映像化し、拉致のむごさを伝えている。

 幼い子どもを日本に残したまま拉致された田口八重子さん=失踪当時(22)=や、福井県小浜市の拉致被害者、地村保志さん、富貴恵さん夫妻=ともに(65)=の拉致実行犯とされる辛光洙(シングァンス)も登場し、拉致の深い闇を明らかにしている。

 一方で、めぐみさんの両親が、日本政府から「死亡」と告げられても娘の生存を信じ、懸命に署名活動する姿も描いている。

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 「めぐみへの誓い」は舞台として2010年から小浜市など全国各地で上演。映画化は、全国の拉致支援組織など多くの有志の協力で実現した。資金を提供する支援者は今年4月1日時点で5600人、このうちクラウドファンディングでは約3200万円が集まった。

 2月19日に劇場公開がスタートし、5月7日には福井市のテアトルサンクで試写会があった。参加した救う会福井の森本信二会長は「映画ではめぐみさんの家族が主役だが、拉致被害者やその家族の思いはみな同じ。多くの人に見ていただき、拉致解決のために協力してほしい」と話していた。