福井県ハンドボール協会の不適切会計について説明する福井県保健体育課の河瀬康博課長(右)と福井県スポーツ協会の南部則雄専務理事=4月30日、福井県庁

 福井県ハンドボール協会が福井県から交付された競技力強化の補助金を不適切に使用していた問題で、会計を長年担っていた事務局長がカラーコピーで架空の領収書を偽造し、実績報告書に複数添付していたことが4月30日分かった。補助対象ではない協会事業に流用していたといい、県の聞き取りに「不適切との認識はあった」と話している。

 県と福井県スポーツ協会が同日、県庁で問題を公表した。県によると宿泊先で受け取った領収書を複製して金額などを消し、架空の内容に書き換えた。「内容を訂正する」などと宿に領収書の再発行を依頼する手口もあった。理由について「協会の資金が足りず他の事業に回してしまった。指示は受けていない」と説明しているという。

 県によると、県ハンドボール協会への交付総額は2015~19年度で計約6600万円で、県が確認した不適切使用の総額は5年間で約1600万円あった。内訳は、補助額の上限を超える指導者への報酬などに約670万円、役員の出張や県内大会の経費などに約930万円。県は「私的流用は確認されなかった」とし、警察への被害届は提出しない。県ハンドボール協会は加算金を含む全額を返還した。また、事務局長と強化担当役員は既に引責辞任している。

 県は他の競技団体について過去5年間の報告書を再調査する。会計担当者向けの研修会を開くなどし指導を強化するとした。県保健体育課の河瀬康博課長と県スポーツ協会の南部則雄専務理事は「スポーツの信頼を損ねる行為で大変遺憾。再発防止に取り組む」と述べた。

 この補助金は主に国体の強化を目的に、県が県スポーツ協会を通して交付する。