約400点の折り紙作品を展示する松田さん=4月20日、福井県福井市若杉2丁目の森のアトリエ

 幼いころから入退院を繰り返してきた福井県福井市の女性が、闘病生活で取り組んだ折り紙作品を、福井市若杉2丁目の森のアトリエで展示している。3年前に指のリハビリで始め、心の支えにもなった、パーツを組み合わせ多面体を作る「ユニット折り紙」約400点を披露。女性は「つらいことがあっても負けないでというメッセージを込めた。見た人に元気や勇気を与えられれば」と笑う。⇒【写真】折り紙作品を近くで見る

 福井市の松田純さん(34)は、生後6カ月で肝芽腫という小児がんになり、その後も心臓に穴の開く病気になったり、がんの再発で肝臓の移植手術を受けたりするなど入退院を繰り返してきた。2018年には腎不全を患い、週3回の透析治療を続けている。

 人工透析に伴い人工血管を入れ、指のリハビリとして取り組んだ一つが折り紙だった。動画投稿サイトで知った「ユニット折り紙」は、多いものでは90枚もの折り紙を使い、直径約30センチほどの作品では制作に2日間を要した。

 だからこそ「黙々と折っていると、あっという間に1日が終わる。出来上がると達成感があるし、病気のつらさも和らいだ」。入院の度に折り紙を選ぶことが楽しみになり、夢中になれる時間が、長い入院生活の癒やしになった。長時間動かすことでしびれの出る指をいたわりながら、ほぼ独学で折り方を工夫していった。

 初めて開く展示では、3年間で制作した千個のうちの一部を並べた。直径3~30センチの作品があり、グラデーションになるよう色使いを工夫したり、花びらのような模様になるよう組み合わせたりした、鮮やかな作品が会場を彩っている。和紙を使ったものや、ひもをつけてつり下げられるようにした作品もある。

 「お医者さんとか、周りの人が『すごい』と言ってくれると、もっと喜んでもらいたいと思って次々アイデアが浮かぶんです」と松田さん。作品を活用したアクセサリーやオーナメントの制作や、鯖江市内のカフェでの展示や販売も決まっているといい「たくさんの人に作品を知ってもらえてうれしい。見た人が幸せになってほしい」と話している。

 展示は4月28日までで不定休。