4月24、25日に人気アイドルグループのコンサートが開かれるサンドーム福井=4月20日、福井県

 福井県内で新型コロナウイルスの新規感染者が相次いでいる中、4月24、25日に人気アイドルグループのコンサートがサンドーム福井で開かれる。国に緊急事態宣言の発令を要請した大阪府など福井県外からの来場が多く見込まれるため、地元の鯖江市は関係機関に感染対策の徹底を求めている。一方で、商機をうかがっていた市内の商業者からは複雑な思いも聞こえてくる。

 3月下旬から横浜、大阪、宮城で開かれてきた男性グループ「NEWS」の全国ツアーで、福井では4月24日夕と25日昼・夕の計3公演が予定されている。コロナ下では初となるサンドームでの大型イベント。主催者側は「グループが所属する事務所のガイドラインに沿って、万全の感染防止対策を行う」と強調し、公演は予定通り行うとしている。

 県によると、通常約9千の収容人数を主催者側が5千人に減らすほか、公演後は分散して会場を出てもらう計画を立てている。

 鯖江市の佐々木勝久市長は、16日開かれた県と市町の連絡会議で会場管理者の県に感染防止対策の徹底を訴えた。県は独自の対策として「特別警報」を発令していることを踏まえ、会場に感染防止を呼び掛けるポスターを掲示。市側と連携し来場者に対して▽マスクは常時着用▽会場内で大声を出さない▽公演後、周辺で大人数で集まらない―などを呼び掛ける方針。

 福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)には、この時期の開催に「県内での感染が拡大しないか心配」との声が寄せられている。鯖江市民にも同様の不安が広がっているが、市内商業者の受け止めは複雑だ。

 鯖江商工会議所は、サンドーム管理棟前で会員5社による軽食や食品販売を予定していたが、コロナの現状を鑑みて中止を決めた。大規模コンサートの開催日に出展が認められたのは初めてだっただけに、担当者は「鯖江をPRするチャンスだったのに」と残念がる。

 両日ともコンサート来場者らで満室というサバエ・シティーホテル(鯖江市桜町3丁目)。宿泊客の検温や手指消毒などを徹底した上で「この状況下で来てくれるお客さまに精いっぱいのおもてなしをしたい」としている。

 JR西日本は24、25の両日、公演終了の時間帯に鯖江から福井方面に臨時列車を1本ずつ運行する予定。鯖江駅などに人員を増やして感染防止に努める。