富山県富山市の女性に送られてきた「神の手」の写真とメッセージ

 雲が人の手のような形に見える写真が2月末、北日本新聞(本社富山市)の「あなたの知りたいっ!特報班」(知りとく)に届いた。写真に添えられた説明文には「沖縄の空に何年かに一度現れる『神の手』という雲」と書かれている。不思議に思い、調査すると、悪質サイトに誘い込む「魔の手」の可能性があることが分かった。(北日本新聞)

 知りとくに投稿したのは富山市の女性。写真と説明文はセットで一つの画像になっており、めいからLINEで送られてきた。めいには知人から送信されたという。説明文には次のような続きがある。「受け取った人は幸せになり、願いが叶(かな)うそうです!」

 そんなうまい話があるものか。早速、「沖縄」「神の手」のキーワードでインターネットで検索すると、同じ写真がいくつも見つかった。知りとくに届いたものと全く同じ説明文が添えられた画像もある。10年以上前にチェーンメールで使われた画像とみられるが、2月上旬に芸能人が会員制交流サイト(SNS)にこの画像を投稿するなど、再び拡散が始まっているようだ。

 チェーンメールとして出回っていた当時、この画像について調査したITセキュリティーソフト開発会社「G DATA Software」(東京)に話を聞くと、「どこから広がったのかは不明だが、写真自体は合成である可能性が高い」と言う。

 狙いは何だろう。同社は「一般的には、こうしたセンセーショナルな画像は送信者の利益となる仕組みに誘導するための餌だ」とみる。目を引く写真を合成・拡散して関心を集めた上で、写真を紹介したり、解説したりする自らのサイトに誘導してアクセス数を稼ぎ、利益を上げている可能性がある。さらに、不正ソフトへの感染や個人情報を抜き取る悪質サイトへの誘導も懸念されるという。

 投稿された画像には、別のサイトに直接誘導するような記述はなかった。ただ、受信した人が気になってネットで調べた場合、悪質サイトにつながってしまう危険性は否定できない。親しい人の幸せを願う気持ちにつけ込むような手法は全くもって腹立たしい。同社は「SNSの普及でむしろ拡散は容易になっている。出どころが分からない情報や画像を他の人に転送することはやめてほしい」と呼び掛けている。

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