小林化工の睡眠導入剤成分混入の原因や背景などについて報告する外部調査委員会のメンバー。左は小林社長=4月16日午後6時10分ごろ、福井県あわら市矢地の同社本社

 福井県あわら市のジェネリック医薬品(後発薬)メーカー「小林化工」は4月16日、新製品の承認取得申請の際に、試験日の改ざんなど新たな法令違反行為があったと明らかにした。厚生労働省が今後、12製品の承認取消処分と業務改善命令を行う。同社にとって、承認取消処分は初めて。

 爪水虫などの治療薬への睡眠導入剤成分混入など、一連の問題を調べた外部調査委員会と小林広幸社長らが同日、同社で記者会見を開き説明した。

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 調査委によると、品質変化をみるため製造から6カ月後に行うべき試験について、予定していた承認申請時期に間に合わせるため、6カ月経過する1週間から10日ほど前に製剤を取り出して試験を実施。一方で申請書に添付する資料では、記録上は6カ月後に試験を実施したように虚偽の記載をしていた。

 ジェネリック医薬品の承認申請は2月と8月の年2回あるが、委員は「申請日に間に合わないと申請が6カ月先になる。マーケット的に不利になるため、日付を改ざんし間に合わせていた」と説明した。

 これらの法令違反は、社内調査の報告書を福井県に提出した1月20日以降に発覚。同社によると、県や厚労省には既に報告しており、今月16日に厚労省から処分予定の通知があった。

 12製品は2011~18年ごろに承認を受けた脂質異常症治療剤や鎮痛剤、高血圧症治療剤など。同社は、速やかに自主回収に向けて着手するとした。いずれの製品も品質、有効性や安全性に問題ないことを試験結果で確認しているという。