【ドクター相談室】醤油つくと子どもの唇が腫れる、アレルギー?

 小学2年生の息子の唇が、よく腫れます。特にしょうゆを口にした後、きれいに洗い流さないと、唇とその周りが真っ赤に腫れて痛そうです。放置すると本人が舌でなめてしまい、腫れの範囲が広がってしまいます。かかりつけ医でもらった軟こうを塗って腫れを抑えていますが、このまま治らないのでしょうか。(福井市、30代母親)

【お答えします】岩井和之・県済生会病院小児科主任部長

■誰でも起こる「接触性皮膚炎」

 ご相談の内容からお子さんの症状は、しょうゆによる「かぶれ」であろうと考えます。

 一般的に「かぶれ」と呼ばれている皮膚のトラブルのことを専門用語では「接触性皮膚炎」と言います。なにかしらの食べ物や金属・薬などが皮膚に触れることで急に起こる皮膚の病気です。私たちが日常生活で触れることのある、いろいろな物がその原因となるので、誰にでも起こる可能性があります。接触性皮膚炎では、原因となる物の触れている皮膚が赤く腫れて、ブツブツや水ぶくれなどを生じたり、強いかゆみやヒリヒリ感、痛みを伴ったりするなどの症状がでます。

 接触性皮膚炎の原因は、「刺激によるもの」と「アレルギーによるもの」の二つに分けられます。

 しょうゆや唾液などで汚れたり、ヤマイモやサトイモなどの芋類、パイナップルやキウイなどのフルーツ類などを食べたりした時、刺激による接触皮膚炎が口の周りによく起こります。特に肌が荒れている時には反応が起きやすくなります。例えば、赤ちゃんのオムツかぶれは、便や尿などの弱い刺激にオムツとの摩擦が合わさって、肌が荒れることで起きます。

 他方、アレルギーによる接触性皮膚炎は、原因物質に接触し、アレルギー反応が引き起こされることで発生します。原因として多くみられるのは化粧品、毛染め、塗り薬、目薬、金属などの粘膜や皮膚に触れる日用品や医薬品です。なかでも、貴金属はアレルギーを起こすことの多い物として知られています。金属アレルギーの原因となるものとして代表的なのは、アクセサリーや時計、硬貨、ベルトのバックルなどです。

■原因物質特定して治療を

 さて検査ですが、原因となる物を問診で特定できれば、これを肌に貼ってかぶれが起こるかを調べます(パッチテスト)。

 このような検査で原因を特定できたら、原因物質との接触を避け、ステロイド外用薬や抗ヒスタミン薬で治療します。また、口まわりのかぶれなどではワセリンを食事ごとに塗って保護し、かぶれを防ぐことも一案でしょう。なお、これでも治りにくい時には皮膚科や小児科などの専門医療機関でご相談ください。