小林化工の清間第1工場=3月23日、あわら市清間

 製造する爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題などで業務停止命令を受けた福井県あわら市の小林化工に対し、工場建設で補助金を交付した県とあわら市が、「違法操業を隠して補助金を受けていた」として加算金を含め計約9億2千万円の返還を命令することが4月8日、分かった。それぞれの規則に基づき、12日に命令する見通し。関係者によると、同社は返還する意向を示している。

 同社はジェネリック医薬品(後発薬)の増産に向け、2011年4月に同市清間で清間第1工場、16年12月に清間第2工場の操業を開始。県と市は、それぞれ6億円(1工場当たり3億円)の計12億円の補助金交付を決定。このうち11億円が支払われている。

 返還額は、清間工場の業務停止命令期間の最終日となる4月10日までに減価償却した補助金相当額とし、それに基づき加算金を算定。県は返還金約2億9千万円と加算金約2億3千万円の計約5億2千万円、市は返還金約2億7千万円と加算金約1億3千万円の計約4億円を同社に求める。

 同社は昨年12月、製品への睡眠剤混入が発覚し健康被害が相次いでいる。さらに、国の承認書から逸脱した製造・品質管理や、虚偽記録の作成など多数の法令違反が判明。県は2月、睡眠剤が混入した同市矢地の矢地工場に116日間、清間工場に4月10日までの60日間の業務停止命令を出した。