かつて1本だけ薄緑色の花を咲かせていた桜=福井県福井市花月5丁目、2015年4月(読者提供)

 福井新聞の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)に「福井県福井市のさくら通りに1本だけ緑色の花が咲く桜があるんです」と、市内の女性からはがきが届いた。かつて車で通った時に気がついたという。さくら通りを尋ね歩くと、4年前まで確かに1本、緑の桜があったが、枯れたため既に伐採されていた。地元では知る人ぞ知る桜だった。

 植えられていたのは、同市花月5丁目のさくら通り北側。街路樹を管理する県福井土木事務所によると2017年度中に伐採された。植え込みには切り株だけが残っていた。

 芦原街道との交差点から西側のさくら通りには、ソメイヨシノだけでなく開花時期が遅いヤエザクラも植えられている。同事務所の担当者によると「当時の職員がいないのではっきりしないが、17年春の開花が最後ではないか」という。「どうして1本だけ緑の桜が?」という理由も分からなかった。

 近くの市湊公民館によると、緑色の花びらが重なって咲く八重咲きが特徴の「御衣黄(ぎょいこう)」という品種とみられる。さくら通りは今、ソメイヨシノが散り、ヤエザクラがピンクの花を咲かせ始めた。その中に1本だけあった薄緑色の桜。近所の人は「いい桜だったよ」と懐かしんでいた。

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