小林化工の本社=福井県あわら市

 製造する爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入し、業務停止命令を受けた福井県あわら市の小林化工が、同社株式の過半数を保有するオリックス(本社東京)が出資する企業から、後任の総括製造販売責任者(総責)を招く方針であることが3月15日、関係者への取材で分かった。

 総責は、品質保証責任者や安全管理責任者を監督する現場の最高責任者。小林化工は10日に福井県に提出した業務改善計画で、専務執行役員を務める現在の総責は辞任し、後任は社外から招いて取締役に就任するとしている。

 関係者によると、後任の総責は大手製薬会社出身。オリックスが2016年に発行済みの全株式を取得した、動物用ワクチンの大手メーカー「微生物化学研究所」(京都微研)=本社京都府宇治市=に在籍している。

 福井県は医薬品医療機器法に基づき2月9日、同社に対し116日間の業務停止命令を出した。小林広幸社長ら経営陣は長年にわたる組織的な関係法令違反を黙認しており、総責に関しては「承認書と製造実態が異なる事実を認識していたにもかかわらず、品質管理業務を適切に行わず、必要な措置を講ずるよう会社に対し意見を述べなかった」と指摘した。

 業務改善計画では経営陣の刷新を掲げ、社長と副社長、総責は辞任し、品質保証責任者や安全管理責任者も速やかに交代するとしている。

 オリックスは20年1月、小林化工の株式の過半数を取得して連結子会社化した。小林化工の社外取締役数人と監査役にオリックス社員が就任し、主に経営戦略や財務基盤の強化をサポートしている。