東日本大震災をテーマにしたプラネタリウム番組のワンシーン=仙台市天文台提供

 東日本大震災から10年を迎えるのに合わせ、被災者の体験談とともに地震が起きた日の星空を再現したプラネタリウムの特別番組が3月11日から、福井県の福井市自然史博物館分館「セーレンプラネット」で上映される。制作した仙台市天文台(宮城県)の担当者は「震災と自然に向かうきっかけになれば」と話している。入場無料。

 2011年3月11日の大震災当日、被災地を中心に大規模な停電が起きた。明かりを失った町は混乱した半面、夜空には普段は見にくい小さな星々までもがくっきりと確認できるほど輝いていたという。

 仙台市天文台は当時の星空を被災者の体験談と合わせて伝えようと、12年に第1章「星空とともに」、18年に第2章「星よりも、遠くへ」と題した番組を制作した。同天文台の職員が調査した被災者の声を交え星空を再現した。

 第1章では、上空の映像とともに「避難していた体育館で、息子に連れられて外で見た星はきれいだった」など被災者の17エピソードを紹介した。

 当初は同天文台だけの上映だったが、反響が大きく全国のプラネタリウムで上映されるようになった。全国からの声援にも後押しされ、インターネットで資金を募る、クラウドファンディングで第2章を制作した。

 第2章では被災者7人に焦点を当て、被災時の仙台の街並みや星空に対する思いを紹介した。同天文台の担当者は「震災のあの時を忘れないという気持ちを持ってもらえれば」と話す。

 第1章と第2章は11~14日に隔日で上映。午後2時半からで、定員は各回60人。午前10時から当日分の整理券を先着順で配布する。