飲食店主に読んでほしい…成功するテイクアウトの勝ち筋 価格帯、商品数、宣伝方法…【ゆるパブ】

ゆるパブメンバーの平等(たいら)です。ジャングルのようなカフェ「ベルベール」を経営しています。さて、コロナ禍でテイクアウトを導入した飲食店は多数あると思います。
テイクアウトと一言でまとめてしまうととても簡単そうですが、デリバリーも含め多種多様なテイクアウト方法があります。その方法論なども含めてテイクアウトについて語っていこうと思います。テイクアウトをこれから始めたい方は、過去記事に「テイクアウトの始め方」があるのでそれも参考にしてください。

テイクアウトスタート地点

コロナ禍でテイクアウト市場が活性化しています。イートイン主体の外食産業は昨対で16.5%減っています。しかし、軽減税率や今回のコロナでテイクアウト市場は昨対で2.3%、ファーストフード市場では4.6%の伸びです。
今回のコロナ禍でテイクアウトを導入する空気感からテイクアウトを導入する飲食店が本当に増えましたね。しかし、後付けのシステムなので、テイクアウトはお店側としてかなり大変なご苦労があったと思います。

テイクアウト導入のためのハードル

しかし、今までイートインしか考えていなかった店舗にとって、「テイクアウトの導入」はとてもとても高いハードルなのです。追い込まれながらテイクアウト導入をせざるえない空気に耐えきれず、そして減った売上を少しでも増やすためという藁にもすがる思いの上でお店的には、必死の決断をしテイクアウトを導入します。

決断する内容は、メニューの準備、スタッフ間でのオペレーションの共有、資材の調達、資材を片付ける場所の確保、厨房改装や厨房設備の導入など多岐にわたりやることは山積みで、さらにその準備に対し投資も大なり小なり必要になります。

テイクアウトに対する飲食店の動向

本来、お店側のテイクアウトに対する考え方はとてもシンプルでした。
売上=席数×客単価×回転率が売上のMAX値でしたが、テイクアウトを加えることで席数という縛りがなくなり、イートイン売上+テイクアウト売上で単純に売上アップが見込めるただの販売手法です。
しかし、緊急事態宣言をきっかけにイートイン営業ができなかったため、赤字補填のために仕方なくテイクアウト導入に踏み切った店舗は多かったと思います。

補助金という助け舟で資金的に解決できた例も多数

お国はテイクアウト推進のために、補助金を準備してくれました。コロナ特別枠というなんと通常枠の2倍の補助金額です。補助金に慣れている経営者は初期の段階で申し込みをしました。なぜなら採択率が高いからです。
しかし、補助金にまったくふれてきてなかった経営者の多くは後半に応募しました。
その時の補助金採択率は1~2次募集までは80%強、3次募集は34%、4次募集では29%と募集回数が後ろになるほど、今までにない低採択率でした。
撃沈した経営者の方も多かったと思います。この補助金はテイクアウト導入をするためだけの補助金ではないのですが、テイクアウト導入のために活用する事業者は多かったと思います。採択された事業者は、その補助金で厨房を改装したり、設備導入したり、インターネットで予約受付できるシステムを導入など新しいことを始められたと思います。

ちょっと話はそれますが

資材卸の会社の方にちょっとインタビューしたのですが、

私:「テイクアウトをするお店が増えたから儲かっているのではないですか?」
資材屋さん:「細かい発注は確かに増えました。しかし、大口の注文が減り結局収益はマイナスです。」
とのこと。大口の発注とは駅弁などを販売している会社からの発注が減ったということでした。県外への移動も減り、駅弁の売上が大幅ダウンしているそうです。

そこで資材屋さんへ質問提案しました。

私:「何社もの飲食店が合同でまとめ買いをできるとしたら資材お安くできますか?」
資材屋さん:「細かい発注だとどうしても価格を下げにくいのでそうやって大口にしてもらえるのであれば価格調整は可能です。」

飲食店の多くはなにかしらの団体や組合に所属しているところも多く、(あまり現実的ではないかもしれないけど)その団体単位での発注とりまとめが可能ならば資材の価格も下げることができそうですね。

チープなテイクアウト資材を利用する印象がある

「テイクアウト用資材が原価率をあげているから、安いものしか使えない。」と考える飲食店経営者は多いと思います。
テイクアウト資材を「原価」と考えてしまうと、当たり前ですが飲食店のイートインに比べテイクアウトの方は原価率が高くなります。
テイクアウトに対する考え方は、人件費・光熱費の圧縮、予約制のテイクアウトにした場合は計画的な厨房運用を行うことができるなど、人件費・光熱費がかなり削減できることになります。
簡単にまとめると、
「席代」をお客さんからもらう必要がないためにサービス経費を減らして、その分食材費とペーパーコストを上げてもよいといった感じです。

同じ場、同じ商品だが、経費バランスが違う商品だという意識でテイクアウト導入をすれば販売価格の調整は容易になります。
さらに他店との違いを作ることによって付加価値が上がります。違いとは、テイクアウト容器の質や仕組みを工夫する事です。

テイクアウト商品を考える

先日飲食店だけではありませんが、様々な商店に対するある調査を依頼されました。その調査内容に、その店舗の「キャッチコピーとお店の紹介文」を書いてもらう項目があったのですが、こちらから誘導しないと8割のお店が書けませんでした。このことからわかるように、自分が運営している店舗情報がとても曖昧なのです。「その店の何が売りなのか?」が伝えることができないのです。
テイクアウト商品を考えるのであれば、まず商品の何を売りたいのかを把握するところからはじめましょう。

テイクアウト商品数はどのくらいが妥当なのか?

テイクアウト商品数におけるメリット・デメリット

・商品数が少ない場合

メリット:オペレーションや在庫管理が簡易
デメリット:顧客が飽きやすい、客単価調整が難しい

・商品数が多い場合

メリット:いろんな種類から選べる楽しみの提供、客単価を上げやすい
デメリット:オペレーションや在庫管理が複雑になりやすい

メリット・デメリットを知ったうえでメニュー数を決定するならば、商品の種類は3種類でも成り立ちます。しかし、実際問題メニューレパートリーは100近く準備しておいた方がいいかもしれません。なぜこんなにもたくさんのレパートリーを準備しなければいけないのでしょうか?
マクドナルドを例にあげましょう。ベースは、ハンバーガー。これに他の具材(チーズや目玉焼きなど)を加えてソースを変更し、1ヵ月程度のスパンで新メニューを打ち出して飽きさせない工夫をしています。このように、商品の種類が少ないのであれば、いつ来ても新鮮さを感じるメニューにするべきです。
さらに追記するならば、ドリンクやサイドメニューなども作りセットメニューを作り客単価と原価率ダウンを狙うと一般的なファーストフードスタイルのテイクアウトが実現できます。

テイクアウト価格について

一般的にお客さんに好まれる価格は商品によって変わりますが、弁当なら500円~800円までだと思います。
しかし、テイクアウトにもいろんな種類がありイートイン主体だった飲食店であれば、イートインメニューをそのままの価格でテイクアウトにするパターンが多いと思います。なぜなら、イートイン価格とテイクアウト価格に差ができるとクレームのもとになることがあるからです。どんなに理屈を考えていても単純に価格差があればお客さんは疑問に思ってしまいます。
そこで対応策として、様々な手段があります。安くするのであれば「巣ごもり応援価格」などのタイトルを付けるなど、安い理由をキャッチコピーにします。高くするのであれば、イートインメニューとは違ったメニューを作るか中身で差をつけるなどの方法があります。容器代を別にもらうのもひとつの手段です。
ある事業者は、高単価ですが牛肉の珍しい部位を販売しています。その事業者はフライパン製造業者です。本当はフライパンを売りたいのに、牛肉がめっちゃ高いけどめっちゃ売れているらしいです。

先輩を観察し参考にする

テイクアウトには様々なのジャンルがあります。
・テイクアウト専門店:「ほか弁」と呼ばれるお弁当屋さん
・デリバリースタイル:昔のラーメン屋さんやうどん蕎麦屋さん
・高級デリバリー:お寿司屋さん
・日配の食材宅配サービス:福井でいうならヨシケイさんですね

現在新しいテイクアウトスタイルがたくさんありますが、こういった昔からあるスタイルの応用やIT導入などでシステム化されたものがほとんどですね。

テイクアウトスタイルを考える

テイクアウトスタイルは、自店に合ったものにするしかないのですが、最近流行りの「サブスク」(定額制)を導入することを考えてもいいかもしれません。サブスクまでいかなくても、喫茶店のコーヒーチケットのように「先払いでお得」なサービスを提案していくことができると今回のコロナ禍のような状況であっても待つだけの商売から脱却ができます。
高齢者の多い地域をターゲットとしたものや、オフィス街で法人の福利厚生ターゲットの定額制デリバリーもありだと思います。

広告宣伝を見直す

また、広告宣伝も見直します。どんなに画期的なことを始めても知ってもらわないと売れません。
広告出す前にGoogleマイビジネスやSNSの登録を行い、Googleマップ上の自店の営業時間などの情報を整えます。そして、顧客ターゲットを決めて広告を出します。
顧客層が高齢ならば新聞広告やちらし、30代~40代主婦層ならインスタ広告、サラリーマン男性客やネット検索をよくする20代~30代の若者世代ならGoogle広告など、売りたい商品や自店の顧客層に合わせた広告を整えます。インターネット広告中心なのは、外に出る時間が減った分スマホを見ている人が増えているからです。

最後に、3月末から新しくでる予定の補助金は今までで最大じゃないかと思うくらい補助金額が大きいです。これは事業再構築に使える設備投資のための補助金で、それを利用して新業態にチャレンジすることも視野に入れたいですね。(超難しいらしいんですけどね)withコロナ・コロナ終息後も健全な経営ができるようにテイクアウトの仕組みづくりや資金繰りをがんばりましょう。