酒かすを活用した菓子などを開発した福井大大学院研究室のメンバー=福井県福井市の足羽山デッキ

 福井大大学院生が福井県内の酒造、カフェと連携し、大量に廃棄処分される酒かすを活用した菓子やドリンクを商品開発した。「食品ロスの解消」を掲げる国連の持続可能な開発目標(SDGs)の推進を目指した取り組み。酒かすを生地に練り込むなどしたクッキーとスコーン、チョコラテの3種類で、独特の香りや甘みを生かす仕上がりとなっている。3月末まで福井市のカフェ「足羽山デッキ」で販売している。

 開発したのは、経営・技術革新工学研究室で学ぶ大学院1年生約10人。同研究室では2016年度から銘柄「白龍」の吉田酒造(永平寺町)と連携し、田植えから販売までを体験するなど日本酒の魅力を学んでいる。大学院生たちは酒造りの過程で酒かすが大量に廃棄されていることを知り、昨年4月から活用法を探り始めた。

 酒かすには肥満抑制や美容、整腸効果があるとされ「酒粕(さけかす)でキレイに」をテーマに活動をスタート。吉田酒造から酒かすを提供してもらい、自分たちで試作を重ねた。足羽山デッキのスタッフにも協力を求め、酒かすの量を調節したり、裏ごししてペースト状にしたりして味や食感にこだわった。

 クッキーとスコーンはプレーンのほか、紅茶やドライフルーツを合わせたものもあり、学生リーダー(23)は「酒かすが苦手な人でも食べやすい」と自信たっぷり。チョコレートを合わせた「酒粕チョコラテ」もお勧めの一品だという。

 2月から足羽山デッキで販売を始めた大学院生たちは「感想を聞いて改良し、多くの人に手に取ってもらえる商品にしたい」と意気込む。今後は事業化を目指す考えで「全国の人に知ってもらい、酒かすの活用が進めばうれしい」と期待する。

 酒かすを使った食パンなど新商品の開発を始めている足羽山デッキのゼネラルストアマネージャー(44)は「これまで酒かすの活用は考えたことがなかったけれど、しっとりとした食感になるし、SDGsにもつながる」と話した。