小舟渡駅前の斜面が崩落し岩や土砂で線路が埋まったえちぜん鉄道勝山永平寺線=3月2日午後3時55分ごろ、福井県永平寺町藤巻

 3月2日午後1時45分ごろ、福井県永平寺町藤巻のえちぜん鉄道勝山永平寺線小舟渡駅周辺の斜面が崩落し土砂が線路などを覆ったと、同社から県警に通報があった。県福井土木事務所によると巻き込まれた人や車、行方不明者などは確認されていない。土砂崩れの影響で同線の山王―勝山駅間が運転見合わせとなり、県道藤巻下荒井線の一部が全面通行止めとなった。復旧のめどはたっていない。

 現場はえち鉄勝山永平寺線が通る南側の斜面。幅約60メートル、高さ約40メートルにわたり、斜面の崩落を防ぐのり枠ごと崩れた。県道藤巻下荒井線は土砂に埋もれ、ホーム前の線路敷地などに直径1・5メートルほどの岩が転がっている。

 同駅周辺は急傾斜地の崩壊の危険性がある土砂災害警戒区域。同事務所は、1日夜からの雨が影響しているのではないかと推測、詳しい原因を調べる。

 土砂崩れの影響で県道藤巻下荒井線の永平寺町藤巻―勝山市鹿谷町保田間の3・1キロが午後3時から終日、全面通行止め。えち鉄勝山永平寺線は、午後1時40分すぎから山王―勝山間の運転を見合わせ、同区間に代行バスを運行した。福井―山王間は折り返し運転を行った。3日以降も同様の輸送対応を行う。代行バスは3日午前6時に勝山駅から運行を開始する。

 同社によると、土砂崩れの直前に勝山行きの車両が小舟渡駅を出発したばかりだった。担当者は「本当に不幸中の幸い。もし巻き込まれていたらと考えるとぞっとする」と話していた。

 知人から崩落の話を聞き、心配で見に来たという勝山市の男性(77)は「巻き込まれた人がいなくてよかった」と一安心しながらも、「通勤や通学で使っている人がいる。長いこと電車が止まると困ってしまう」と話していた。