モンベルの辰野勇会長=大阪府大阪市のモンベル本社ANNEX店

 福井県は海、里、山全てが素晴らしく、自然の宝庫ですよね。一歩外に出れば「アウトドア」で自然に親しめる。例えば海をカヤックでこぎ、自転車で海抜ゼロから登山口までこぎ上がり、荒島岳の1500メートル頂上まで歩いて登る「海から頂上へ」なんてチャレンジもできる。春先なら頂上にはまだ雪があるが里に下りれば緑があり、いっときにして違う季節が味わえる。

 登山は体力に合わせてトレイル(自然道)や山を選び、楽しむことができる。カヤックも手近に水上体験ができる。コロンブスらの大航海期には「海は開ける、陸は閉ざす」と言われたが、海こそ自由に移動できる。水面から眺める景色は格別だ。スキーも行動を制限される場所に人力で入る大きな手段。山の中でニホンカモシカや雷鳥に出合うとか非日常を体験できる。

 一方、田舎の生活ほど車に乗るので体を動かさないという事態が起きている。大都市では体験できないような自然の中にいる良さを見直して、福井の皆さんこそアウトドア・アクティビティーに目を向けてほしい。

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 都市と地方の関係の転換点になり得る「ウィズコロナ」時代。地方の在り方、福井の可能性を著名人や識者に語ってもらう。

 ■たつの・いさむ 登山家、冒険家、カヌーイスト。1969年、アイガー北壁(スイス)、マッターホルン北壁(同)登頂を当時の世界最年少21歳で果たす。75年に28歳で登山用品メーカー「モンベル」設立。カヤックでは黒部川源流部から河口までを初下降するなど世界中の川を下る。災害支援活動にも注力。モンベルと地方自治体との協定締結を進め、福井県大野市や福井県とも締結。4月には大野市の道の駅「越前おおの 荒島の郷」で県内に初出店する。モンベル会長、山岳雑誌「岳人」編集長。奈良県奈良市在住、73歳。