江戸時代の福井の油揚げ事情について説明されたトークイベント=2月27日、福井県立図書館

 江戸時代の福井の油揚げ事情をテーマにしたトークイベントが2月27日、福井県立図書館(福井市)であった。福井県文書館職員が「油揚げが福井で食べ始められたのは17世紀末にさかのぼる可能性がある」と歴史を説明した。

 同館の宇佐美雅樹主任が保管資料を調査。嶺北地域の旧家の買い物帳や香典帳などを読み解いた。その結果、油揚げは昔から法事や報恩講といった仏事で提供することが多かったことが確認できた。最も古い資料は1731年、旧家で法事の際に油揚げを購入した記録だった。

 それ以前の資料でも、油揚げと考えられる「揚豆腐」を勝山藩主に献上したとする記述を確認。豆腐と油を買って揚げ豆腐を作ったことを示す資料もあり、宇佐美主任は17世紀末以前から食べられ始めたと推察した。

 ほかにも、豆腐を揚げる油の種類が変化していることや、武士には油揚げが提供された記録がないことなどを紹介。約30人の参加者は、興味深そうに聞き入っていた。