気合を入れて練習に励む勝山左義長ばやし保存会のメンバー=2月25日夜、福井県勝山市民会館

 福井県勝山市の勝山左義長ばやし保存会が2月28日、福井市で開かれるイベントに出演する。この日は例年なら「勝山左義長まつり」で浮き太鼓を披露するものの、今年は新型コロナウイルスの感染拡大で中止になった。その“代替公演”に向け、メンバーたちは気合十分。「本来はまつりでやりたいが、コロナ禍を吹き飛ばすくらいの気持ちでやりたい」と意気込む。

 勝山左義長まつり実行委員会などによると、保存会は1950年に設立され、現在は約40人が所属。例年2月の最終土、日曜日に行われるまつりでは、上長渕区のやぐらで演奏を披露している。まつり以外では市内外で公演活動を展開し、勝山の魅力発信に貢献してきた。

 しかし、新型コロナウイルスの影響で「保存会としての舞台は昨年のまつり以降なくなった。予定していた公演も全部中止になった」と会長の桝家淳一郎さん(54)。その中でも週1回の練習を続けていたところ、今年に入って所属する県太鼓連盟の主催イベント「福井太鼓の響演」(福井新聞社後援)への出演の打診があった。左義長まつりも浮き太鼓などは中止となり、神事のみとなったため「落胆している人もいる中で、代わりに披露できる場ができるのはありがたい」と快諾した。

 本番前最後の練習となった25日は、勝山市民会館にメンバー10人余りが集合。リズムの取り方などを入念にチェックしながら、1時間余りの練習に汗を流した。イベントには約20人で出演し、演奏は15分ほどを予定。短時間の出演ながら桝家さんは「今は社会に暗い雰囲気があるが、左義長ばやしは演者の笑顔が売りの一つ。満面の笑みでやりたい」と、この1年の全てをぶつける構えだ。

 イベントは28日午後2時から、福井市のベルで行われる。保存会をはじめ県内各地の太鼓グループが演奏する。入場は無料だが、当日の午前11時から配布する整理券(限定100枚)が必要。