バイオ医薬品製造会社「UNIGEN」の工場に設置されている、昆虫細胞を用いる世界最大規模の培養タンク=2月16日午後、岐阜県池田町

 岐阜県池田町のバイオ医薬品製造会社「UNIGEN(ユニジェン)」の工場で、塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルスワクチンをつくる準備が進められている。設備が正しく作動するかを検証する段階に入っており、3月末には、年間1千万人分が製造可能な生産ラインが完成する。

 ユニジェンによると、昆虫細胞を用いた培養タンクでは世界最大規模という。

 職員が点検作業などで行き交う工場内に、2万1千リットルのタンクが2台並ぶ。ここで昆虫細胞を培養し、ワクチンのもととなるタンパク質を生み出させる。

 ユニジェンはもともと、昆虫細胞を用いた独自技術で、海外向けインフルエンザワクチンをつくっていた。塩野義製薬からこのほど委託された新型コロナのワクチン製造でも、この技術を生かす。昨年8月から設備の整備を急いできた。

 ユニジェンの戦略渉外部マネジャー福岡真さんは「国産ワクチンへの期待の高まりは強く感じる。一日でも早く届けられるよう、異例のスピードで取り組んでいる」と説明した。より多くのワクチンを製造するため、設備のさらなる増強も計画している。

 塩野義製薬によると、新型コロナワクチンは遺伝子組み換え技術を使って開発。米ファイザーとは手法が異なる。有効性や安全性を確認するため、昨年末に臨床試験を始めている。