福井大学医学部附属病院=福井県永平寺町

 福井県は2022年度、福井大学医学部附属病院(永平寺町)に不妊治療中核施設を整備する。体外受精や顕微授精といった「特定不妊治療」の提供体制を拡充し、医師の人材育成にも力を入れる方針。21年度当初予算案に改修・設備工事などの予算として2億4160万円を計上した。

 不妊治療の経済的負担軽減に取り組む政府は1月、体外受精と顕微授精を対象にした助成制度を拡充し、所得制限も撤廃した。22年度からは公的医療保険の適用も予定し、不妊治療の希望者は増加が見込まれる。

 福井県地域医療課によると、県内では18年度、助成を受けた667人のうち、4割の261人が県外で不妊治療を行った。混雑を避けたり、より専門的な治療を受けたりするため、石川県や関西方面の施設に行っているという。

 特定不妊治療施設は福井大学医学部附属病院を含めて県内に3施設あり、県内の全患者数は千人ほどと推定される。中核拠点と他の2施設の連携を深めることにより、22年度に8割の800人、24年度には全ての患者を受け入れられる体制を整えたい考えだ。

 22年度には医師4人、受精卵の培養を手掛ける胚培養士1人を配置。男性不妊や合併症のあるハイリスク患者には、関係する診療科と連携した不妊治療を施す。流産しやすい不育症の検査・治療や着床前検査など高度な治療も行う「県内完結型の体制」を整える。

 また、当初予算案では不妊治療費助成事業に3億9860万円を計上した。不育症検査の費用に対し、5万円を上限とする補助金を設ける。

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