医療従事者向けに始まった新型コロナウイルス感染症ワクチンの先行接種=2月19日、福井県勝山市の福井勝山総合病院(代表撮影)

 福井県内で初となる新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種が2月19日、勝山市の福井勝山総合病院で始まった。医療従事者向けの先行接種として行われ、初日は医師や看護師ら30人が受けた。副反応は報告されなかった。3月中旬ごろには先行接種以外の医療従事者ら、4月以降には65歳以上の高齢者や一般住民への接種が順次始まる見通し。

 先行接種は全国100医療機関の約4万人が対象で、同病院では431人が3月下旬までに1人2回の接種を受ける。18日にはワクチン195瓶(1170回分)が届いた。

 接種者は健康観察の調査協力に関する同意書に署名した後、事前記入した予診票を看護師に手渡し、アレルギー歴や内服薬などを確認。医師の最終判断を経て接種ブースに移り、ワクチン1瓶から6回分を吸引できる特殊な注射器で接種を受けた。15分ほど付近に待機し、体調に変化がないかを確認した。

 22日以降は1日当たり約80人に増やし、3月1日に1回目を終える。2回目は早ければ同12日から約2週間で行う。2回目の接種後は発熱の副反応が出る割合が16%と比較的高いことを踏まえ、1日当たりの接種者数を抑える方針。

 県内の感染者は昨年3月以降の累計で542人に上り、このうち25人が亡くなった。1月以降は福祉施設でのクラスター(感染者集団)発生や家族内感染が相次ぎ、約1カ月にわたって県感染拡大警報が発令された。現在も直近1週間の新規感染者数は注意報レベルで、警戒態勢が続いている。

 初日に接種した兜正則院長は「ようやく収束に向けて第一歩を踏み出せた。ワクチンの安全性に不安を抱いている方の解消になり、集団免疫の獲得に役立てればと思う」と話した。