福井県立大学が開いたオンラインによる業界研究セミナー=2月18日、福井県立大学永平寺キャンパス

 新型コロナウイルス禍の中、企業説明会が3月1日に解禁され本格的な就活戦線がスタートする。これまで対面形式で企業研究会や合同企業説明会を開催してきた福井県内の各大学は、オンラインによる企業研究会に力を注いでいる。ただ画面越しのやりとりに手応えを感じられず、不安を口にする学生も見られる。

 昨年3月に予定していた学内合同企業説明会をコロナ禍で中止した福井大学は今年2月8日からオンラインで合同企業研究会を開催。参加企業・官公庁は400に上り、事前登録した学生は300人を超えた。

 研究会ではビデオ会議システムZoom(ズーム)を使用。リアルタイムで参加企業の同大OB、OGや採用担当者が、画面に資料を示しながら自社の事業などを説明、質疑応答も含め1社30分でアピールする。学生は自宅のパソコンなどで説明を聞く。

 「コロナ感染の恐れもあり、都市部の企業は来るのを遠慮してしまう。確実に開催できるオンラインを選んだ」と、同大学キャリア支援課の北林美津子課長。「早めに動いている学生と、出足の遅い学生で二極化している。動きだすきっかけにしてほしい」と話す。

 福井県立大学も昨年対面だった研究セミナーをオンラインに切り替え2月10日にスタートした。県内外の150社が参加。福井工業大学は500社規模の研究会を今月中旬に掛けて、仁愛大学は昨秋から継続的な業界セミナーを、それぞれオンラインで開催してきた。

 大学の担当者によると、昨夏から行われているインターンシップも、特に県外企業はオンラインを取り入れるところが目立つ。福井大学国際地域学部3年の男子学生は「今のところ、就活は全部画面越し。営業のやりとりを体験するようなワークショップ形式が多い。交流する時間も短く、対面と比べ会社の本質がつかみづらい」と話す。

 企業研究会も「一方的に聞いているだけになる」と話すのは、同大学教育学部3年の女子学生。「オンラインは便利だけど、雰囲気が分かりにくい。自己PRが難しいのでは」と、コミュニケーションへの不安を口にした。

 県立大学キャリアセンターの下迫光市さんは「遠方の企業と学生が出合えることが、オンラインの強み。コロナを前提に学生も動いている」と話し、オンラインでのマナー指導など“新様式”対応を後押しする。福井大学の北林課長も「説明はオンラインで面接は対面でと、組み合わせる企業もある。大学で模擬面接など指導しているので、早めに企業の選考方法を調べ相談してほしい」と呼び掛けている。