北陸新幹線南越駅(仮称)周辺まちづくりのイメージ図

 福井県越前市が北陸新幹線南越駅(仮称)周辺に先端産業を誘致し、実現を目指している「越前市版スマートシティ」のイメージ図が2月12日、明らかになった。AI(人工知能)などの先端技術を駆使した次世代型の「スマート工場」や研究、商業施設、オフィスなどを配置している。市ではプロジェクトに参画する企業の公募に向けた意向調査(サウンディング型市場調査)を3月下旬に始め、9月ごろには中心となる参画企業と官民連携協定を結ぶスケジュールを描いている。

 対象エリアは駅周辺の農地約100ヘクタール。市は昨年度に策定したまちづくり計画で、自然と先端産業、歴史文化が共生する「フォレストシティ」「越前市版スマートシティ」とする構想を示した。同時期に改訂した市産業活性化プランは、産官学が技術やノウハウを持ち寄って新たなビジネスを創出する「オープンイノベーション」を進めることで、駅周辺に先端技術企業の研究開発施設やスマート工場を誘致していく方向性を盛り込んだ。

 本年度は、これら構想実現に向けた推進ビジョンとイメージ図の策定を進めていた。推進ビジョンは、従来の主要産業であるモノづくりに「先端テクノロジー」と「環境・エネルギー領域」を掛け合わせて新たな産業の創出を目指すと目標を掲げている。

 イメージ図では、象徴的な建物として中核となる企業のスマート工場があり、周辺にオープンイノベーションを進めるための研究施設やセンター、ベンチャー企業などを想定したオフィスエリアなどを配置。スマート化させた商業施設や交通サービスなども想定している。市産業環境部は「(配置の)組み合わせは多彩にある」と説明している。

 サウンディング型市場調査は、計画に関心がある民間事業者から意見や提案を聞き、実現可能性を高めるための環境整備を進めるのが目的。地元説明会などを経て、5月下旬には事業者の公募を始める。奈良俊幸市長は今年1月、まちづくりの中核となる事業者の決定を「本年最大の課題」に挙げている。