杉本達治知事(右端)と面談する関西電力の森本孝社長(左端)。梶山弘志経産相はオンラインで発言した=2月12日、福井県庁

 関西電力の森本孝社長は2月12日、福井県の杉本達治知事と県庁で面談し、県が関電に求めている原発の使用済み核燃料を搬出する中間貯蔵施設の県外計画地点について、青森県むつ市の施設を電力各社で共同利用する案を含めて検討を進めていると報告した。「2020年ごろ」としていた確定時期は「23年末を最終期限とする」と表明した。杉本知事は面談後の取材に、運転開始から40年を超える関電原発3基の再稼働に向けて「議論に入る前提はクリアした」と評価した。

 関電はこれまで中間貯蔵施設候補地について「確定に先立ち、計画地点を示す」としていた。杉本知事は計画地点の提示を、運転40年超原発の再稼働に同意するかどうかの議論の前提条件として求めていた。

 面談には資源エネルギー庁の保坂伸長官が同席し、梶山弘志経済産業相もオンラインで参加。運転40年超の美浜原発3号機と高浜原発1、2号機の再稼働への理解を求めた。

 森本社長は、昨年12月に電気事業連合会(電事連)がむつ市の施設の共同利用案を表明し、国や電事連が地元理解に取り組んでいると説明。「当社として選択肢の一つとして国や電事連と一体となって対応したい」と参画に意欲を示した。23年末の期限までに確定できない場合は40年超原発の運転は実施しないとし「不退転の決意でいる。全力で取り組む」と強調した。

 杉本知事は面談後「計画地点について一定の回答があった。さらに一歩踏み込んで計画地点の確定時期を明示し、関電の覚悟も伺った」と評価。県会に再稼働議論を促す考えを明らかにした。判断に向けたスケジュール感は明言しなかった。

 梶山経産相は「40年超運転が終わった後の地域社会のあり方も含め、将来の立地地域の目指すべき方向性を立地の皆さまと一緒に真剣に検討していくことが必要」と強調。他省庁の施策も活用して産業の複線化や新産業創出などを最大限支援するとした。

 保坂長官は、むつ市施設の共同利用案に地元の宮下宗一郎市長らが懸念を示している現状を踏まえ、「状況が整い次第、青森県やむつ市に対し、できる限り早く政策的視点からの説明を行いたい」と述べた。

 関電は昨年12月、県との約束だった20年中の提示を断念し「改めて早めに報告する」と伝えていた。以前も候補地を18年中に提示すると県と約束し、延期した。