森喜朗会長の発言と辞任に対する意見

 女性蔑視発言で国内外から反発や批判を招いた東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が辞意を固めたことを受け、福井新聞は2月11日、調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)の通信員を対象に緊急アンケートを実施した。辞任を「当然」とする声が7割を超えるなど厳しい意見が寄せられた。

 アンケートでは▽(森会長の)辞任の賛否▽発言、辞任への意見▽東京五輪・パラリンピックの今夏開催の是非―について、インターネットで質問。468人から回答を得た。

 「辞任は当然だ」との回答は72・4%、「辞任すべきではない」15・6%、「わからない」12・0%だった。

 辞任を「当然」とする人からは「発言はオリンピックの精神に反するもので、リーダーにふさわしくない」(福井市、50代女性)、「令和の時代にこのような発言は驚き」(小浜市、50代男性)などの声が目立った。また「日本はまだまだ性差別がある国なんだと改めて思い知らされた」(永平寺町、40代女性)など、女性の社会進出が国際的に立ち遅れている現状を指摘する意見もあった。

 一方「辞任すべきではない」とした意見では「そこまで責められる発言か。謝罪には値するが、寛容さも必要では」(越前市、50代男性)、「誰でも言ってはいけない失礼なことを口走ることはある」(福井市、40代女性)、「五輪が迫る時期の辞任は、現場の混乱を考えるとすべきではない」(敦賀市、40代女性)―などの声もあった。

 3日の発言から1週間余り。連日メディアに取り上げられた。「発言はマスメディアに切り取られ拡散され、政治の道具に成り下がった」(福井市、30代男性)「辞任するまで抗議し、抗議されたから辞めますというのはどうかと思う」(越前市、50代女性)との声もあった。

 ■今夏の五輪開催、困難が大半

 開幕まで半年を切った東京五輪・パラリンピックの今夏の開催についても聞いた。「中止すべき」は39.3%、「再延期すべき」は34.4%に上り、「今夏開催に賛成」は16.0%にとどまった。

 「中止」「再延期」とした理由は、新型コロナウイルス感染への懸念が多数を占めた。「コロナ感染拡大が収束していない」(福井市、80代女性)、「海外からの選手、家族が安心して日本に来られない」(鯖江市、30代女性)などの声が寄せられた。このほか「東京五輪のイメージが悪すぎる」(小浜市、30代女性)「五輪関連予算をコロナ対策に使うべき」(県外、30代男性)との意見もあった。

 一方、今夏の開催に「賛成」と答えた人は「選手を支える私たちが感染対策を力の限りやりたい」(福井市、60代女性)、「五輪に人生を懸けているアスリートもいる。無観客でも仕方ない」(福井市、50代女性)と、選手の心情を思う意見が目立った。ほかには「中止となると経済の影響は避けられない」(越前市、10代男性)「感染対策で世界に手本を見せてほしい」(小浜市、60代男性)という声もあった。

 アンケートは世論調査ではなく、多様な意見を聞く目的で行った。

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