北陸新幹線金沢―敦賀間の開業遅れを受け、赤羽一嘉国交相(左)に業務改善策を提出する鉄道・運輸機構の水嶋智副理事長=1月29日、国交省

 北陸新幹線金沢―敦賀間の開業が遅れ、建設費が増額した問題で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は1月29日、業務改善策を国土交通省に提出した。大阪支社を廃止し、4月に北陸新幹線建設局(仮称)を設置。建設局長と担当部長を福井市に常駐させ、現場の情報が迅速、正確に本社に伝わる体制に見直す。

 鉄道・運輸機構の水嶋智副理事長が国交省を訪れ、「地域、国民に信頼していただけるよう改革を進めていく」と述べ、赤羽一嘉国交相に文書を手渡した。赤羽氏は「力を合わせて国民、地元の発展のために頑張っていきたい」と答えた。

 改善策では、現場の実情把握が不十分だったとして、大阪支社に代え、地域密着型の北陸新幹線建設局を設置。石川県小松市に副局長と担当部長、敦賀市に担当部長を配置する。総務、経理などの一部組織は大阪市内に残す。

 本社のチェック機能強化策として、1カ月以上の工期遅れ、1億円以上の事業費増(各工区内の個別工事)が見込まれる場合、本社に報告し了承を得ることをルール化。これまで分かれていた工程管理と事業費管理の委員会を統合し、工期と事業費を総合的に審議する。有識者でつくる第三者委員会によるチェック体制も構築する。

 自治体との情報共有では、関係自治体などで構成する「工程・事業費管理連絡会議」を設置。会合を年3、4回開き、定期的に情報共有する。

 水嶋氏は国交省で会見し「工事遅延と建設費の増額を改めておわびする」と陳謝した。建設局の体制については大阪支社の数十人を福井、石川県内に再配置すると説明し「地理的なバランスも考え、トップの局長は福井市、副局長は小松市に配置する」と話した。