2月末で閉鎖が決まっている西武福井店の新館=1月27日、福井市中央1丁目

 今年2月末で閉鎖が決まっている西武福井店の新館(福井県福井市中央1丁目)について、新館のビルを所有する不動産会社が1月27日までに福井新聞の取材に応じ、テナントを新たに募集した上で、2022年春をめどに商業ビルとして再開したい考えを明らかにした。新館に入るロフト、無印良品、紀伊國屋書店の主要3テナントは西武福井店本館への移転を軸に、営業継続に向けて西武側と調整しているとみられる。

 そごう・西武の親会社、セブン&アイ・ホールディングスは19年10月、西武福井店の新館を21年2月末に閉鎖すると発表した。グループ各社のリストラ策の一環で、新館の近年の営業不振を理由としている。

 新館のビルは1999年のオープン時から福井市の不動産会社「順栄興産」が所有し、西武側に“1棟貸し”している。同社の黒川俊彦社長は「2月末の閉鎖後も一部テナントがビルに残りたいとの意思を示していた。(3月以降の)新館を原状回復する工事中に営業するのは難しく、折り合いがつかなかった」と話した。

 西武側は閉鎖に合わせ、新館地下1階の食品街と1、2階のヤングレディースファッション関連の店舗について本館に集約させる方針を既に明らかにしている。黒川社長によると、靴販売店ABCマート、書籍・雑貨のヴィレッジヴァンガードなどが閉鎖と同時に撤退する。

 一方、ロフトの広報担当者は「本館にリプレース(置き換え)する方向で調整している」とした。無印良品を展開する良品計画は「営業継続ができるように西武側と協議中」、紀伊國屋書店も「お客に迷惑を掛けない形で話をまとめたい」としており、主要3テナントは本館への移転を軸に検討しているとみられる。

 新たなテナントの募集について、黒川社長は「食品スーパーやドラッグストア、雑貨店などを考えており、県内であまり展開していないナショナルブランドをできれば誘致したい」と語った。西武福井店本館と新館を結ぶ連絡通路や地下は一時閉鎖するとしたが、早期に商業ビルとして再開し「今後も西武福井店と共存共栄の関係を築きたい」と強調した。

 ただ、新型コロナウイルス禍によりショッピングセンターや百貨店でテナント撤退が相次いでいる上、北陸新幹線県内開業とJR福井駅西口の通称「三角地帯」の再開発が1年遅れるため「テナントを集めるのは非常に困難」(黒川社長)としている。

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