2018年に福井県内で行われた就職セミナー

私はこれが反抗だとは気づきませんでした。将来のやりたいことを母に伝えると、母は涙を流し、怒りを露わにしました。その時、私は初めて家族に反抗したのだと気づきました…。誰しも一度は就職活動を経験したことがあるのではないでしょうか?自分が何十年とその会社で働くことを想像し、せっかく働くのなら、自分の幸せにつながる仕事をしたい。誰もが悩むように、私もめちゃくちゃ悩みました。家族からの期待を受けて公務員を目指していた私が、来年の4月から福井県の中小企業で新卒にも関わらずダブルワークをする選択を取りました。これは、私が初めて家族に反抗した就職活動の話です。

■就活で感じたモヤモヤ…

私の家庭では、「公務員になる、大企業に入ることが誇らしい。」という考えが当たり前でした。私もお金はたくさん欲しかったし、悩むことなく家の考えが、自分の考えになっていました。安定した職に就くためにたくさん勉強をして、良い大学に入って。私の理想の人生のレールが引かれていたと思います。
大学3年生になり、私の周りでは就職の話が浮上してきました。「来年から働くのか、嫌だな。でもたくさんお金もらえるのは楽しみ!」その時、友人の言葉に何かがモヤっとしました。何が自分の中で腑に落ちなかったのか。よくよく考えてみると、私は思ったよりもお金への執着心が無く、いかに毎日を楽しく過ごせるかが私の中ではキーポイントでした。そして、この頃から私と家族の就職に求めるものが少しずつ異なり始めました。

■幸せってみんな同じなの?

就職する上で大切にしたいものは、“お金”ではなく“楽しく過ごせる時間”である。そんな価値観を発見したと同時に、“自分は公務員になって安定した職につくべきだ”という感覚も私の中に根強く残っていました。そんな私はさらに強いモヤモヤを感じながら就職活動を続けていました。
しかし、就職活動を通して色んな大人の人から話を聞いていると、私はあることに気づきました。それは、それぞれにあった幸せの形が存在すること。安定した職に就くことだけが幸せじゃないということです。

『就職って私だけの幸せを追求してもいいんだ』

この気づきは、私の就職活動に大きな影響を与えてくれるものになりました。

■親と子が求める幸せのズレ

価値観がガラリと変わった私は、公務員を志望することを辞めました。そして、自分だけの幸せを追求し、福井県の中小企業で新卒ながらもダブルワークをさせていただけることになりました。
このことを決めたとき、家族にもその思いの丈を伝えました。まず、内定をもらえたことを喜んでくれるだろう。そう思っていましたが、返ってきたのは予想外の反応でした。母が泣き出したのです。やっといい大学に入り、安定した職に就くことができるのに。前例もないダブルワークをするなんて…。母には理解し難いものだったのでしょう。私はとてつもなく申し訳ない気持ちになりました。自分のやりたいことがこんなに家族を苦しめるなんて…。私だって家族の要望通りの人生を送ってあげたい。今までの私だったら、ここで母の望み通りに行動していたと思います。

しかし、私はいつになく強気でした。時代が進むごとに母と私の価値観は段々とズレていき、ここで私の考えを認めてもらわないと、一生幸せにはなれないと思ったからです。この日は自分の思いをありったけ伝え、しばらく母と就職について話をすることを避けました。時間を置いて自分の意見を整理してから、また母と話をしようと思ったからです。そして迎えた次の話し合い。もう一度私の気持ちを伝えようとしたとき、母から以前とは異なった反応が返ってきました。

「あなたは、あなたのやりたいと思ったことをやりなさい」

私は驚きました。母にどんな心境の変化があったのかと。話をしていくうちに、母の考えが伝わってきました。私の考えを理解はできないが、受け入れて応援しようと思ってくれたのです。私自身が自分らしく毎日を幸せに過ごすために。

■何より大事なことは自分が幸せなのか

きっと私と同じように、就職活動で家族と対立してしまうと悩んでいる人もいると思います。大丈夫です、対立することだってあります。なぜなら、家族と自分の幸せが必ずしも同じとは限らないからです。こんな時くらいは自分の考えを押し通してもいいのではないでしょうか?
家族はあなたが苦労せず幸せに過ごすことを望んでいるから、意見をくれる。そして対立してしまうのだと思います。だからこそ、あなた自身が幸せに生きることを何より優先すべきだと私は思います。生きているのは自分の人生。これくらいは家族に反抗しても罰は当たらないでしょう。そう思って、初めて家族に反抗した私の就職活動でした。

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【ゆるパブコラム】福井の若者や学生、公務員、起業家、経営者、研究者などがゆるくつながり活動する一般社団法人ゆるパブリック(略称:ゆるパブ、2015年福井に設立)が、さまざまな視点から福井のまちの「パブリック」に迫ります。ゆるパブメンバーを中心に執筆中。

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