新幹線と道路の一体橋のイメージ(福井県提供)

 福井県福井市北東部の九頭竜川に架かる県道の新九頭竜橋(仮称)は、北陸新幹線の橋と一体的に整備される全国でも珍しい構造だ。北陸新幹線金沢―敦賀間の開業は2024年春に1年延期となったが、新九頭竜橋は予定通り22年度内に供用開始される見通し。交通渋滞解消につながると住民らの間で安堵感が広がっている。

 新九頭竜橋は、九頭竜川右岸の上野本町と左岸の中藤新保町を結ぶ。片側2車線の4車線道路で延長415メートル。コスト縮減などの観点で、北陸新幹線の橋と六つの橋脚を共有する全国初の一体橋として整備。新幹線橋の両脇が道路橋という構造になっている。

 北陸新幹線の開業遅れの可能性が浮上して以降、新九頭竜橋の供用開始時期に関心が集まり、12月定例県会でも取り上げられた。県道部分を担う県によると、工事に遅れはなく、現在は右岸側の橋桁を延ばす工程に着手している。橋を含む県道福井森田丸岡線の約1・6キロ(福井市寺前町―上野本町)区間は22年度中に供用開始される予定だ。

 福井市森田地区の土地区画整理事業で人口が増えたことなどで、九頭竜川をまたぐ南北の橋の周辺は慢性的に渋滞が発生。県によると、1日の交通量は国道8号の福井大橋が約3万6600台、芦原街道の天池橋は約3万5千台、県道福井丸岡線の九頭竜橋は約1万1300台で、新九頭竜橋が完成することで渋滞緩和につながると期待されている。

 森田公民館の栁原健一館長は「朝晩とも渋滞が激しく、橋がもう1本あればと長年思っていた。道路だけでも先に供用されるということで喜んでいる」とほっとした様子。県道路建設課は「新幹線の開業遅れで県道に関して心配する声も聞いているが工事は順調。福井、坂井両市を結ぶ交通の円滑化に向けて一日も早く開通させたい」としている。

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