城にまつわる本やプラモデルに囲まれる山下惺也君(左)と皓也君=福井県小浜市内

 僕たちはお城大好き、山下ブラザーズ―。福井県小浜市の小学6年山下惺也君、3年の皓也君兄弟がこれまでに訪れた日本の城は約150カ所に上る。知識を生かし、現在、地元松永地区の広報誌に連載中だ。城の見どころを紹介し、時にはクイズを出題。連載開始から約2年半がたち、間もなく30回を迎える。「みんなに城を好きになってもらいたい」と深い“愛城”を注いでいる。

 兄弟がお城ファンになったのは、父親の和彦さん(54)に、2015年に連れて行ってもらった大阪城がきっかけ。「天守も石垣もやぐらも格好良くて、お城ってすごい」と感動。休みの度に「日本100名城」「続日本100名城」など全国各地の城を巡るようになり、見聞を広め、知識を深めていった。

 関連書籍やプラモデルは計200点以上。小浜城についてまとめたポスターもある。兄の惺也君のお気に入りは兵庫県の姫路城。「世界遺産だし、天守が現存する12城の一つ。外敵に備えた連立式天守のデザインが好き」。弟の皓也君の推しは滋賀県の彦根城。「天守は(壁面を飾る三角形の屋根である)破風の数が多く、小さいけど見る角度で美しさが違う」。2人とも玄人目線だ。

 18年の地元婦人会の旅行にたまたま参加した2人は、名古屋城を訪れる際にクイズを出題。到着後はガイドを買って出て、石垣に残る刻印の意味を解説した。これが話題になり、広報誌で「山下ブラザーズの歴史探訪 お城日記」を毎月連載するようになった。

 福井県敦賀市と滋賀県境の山城跡、玄蕃尾城の回は「虎口曲輪から地面が波打つよう。空堀や土塁が組み合わさっていて、堅固な城だったことが分かる」とルポ風。静岡県の駿府城は「徳川家康公の銅像は、浜松城より年寄りだったよ」と城を巡ってきた経験を生かして解説している。

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 和彦さん、母の明子さん(48)は「おかげで城の奥深さに気付かされ、家族旅行を楽しめている」と目を細める。新型コロナウイルス感染症の影響で、昨年はほとんど城巡りができなかったが、連載は昨年11月号で27回目。2人は「少なくとも50回は目指したい」と“城熱”(情熱)を燃やしている。

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