北陸自動車道の1月10日の立ち往生の状況

 福井県内では1月10日、急激に増えた雪により北陸自動車道で最大約1500台が身動きがとれなくなり、福井市やあわら市の国道8号では断続的に激しい渋滞が起きた。国道8号で大規模な立ち往生が発生した2018年2月の記録的大雪以降、国土交通省や高速道路会社は教訓を踏まえ、さまざまな対策を打ち出した。再び交通の大動脈が寸断される事態に陥り、担当者は「想定以上の降雪で経験を十分に生かしきれなかった」と声を落とした。

⇒北陸自動車道、ドローン空撮

 北陸道はトラックのスリップ事故のため上り線の丸岡IC(インターチェンジ)-福井IC間が9日午前11時40分から通行止めとなり、下り線も福井IC-福井北IC間が9日午後11時25分から止まった。範囲は10日午前にかけて拡大した。

 18年は北陸道の上下線の県内区間が通行止めとなり、迂回路の国道8号に車が集中し一時約1500台が立ち往生した。

 当時の検証などを基に、中日本高速道路や国交省福井河川国道事務所は除雪車両などを増やし、同事務所は本年度から人工知能を活用した交通障害自動検知システムを本格運用した。ソフト面でも両者で除雪の協力態勢を整えたはずだった。

 中日本高速道路金沢支社の片岡慎一支社長は今回の大規模立ち往生を受け「態勢を増強したが、このような状況になり、申し訳ございません」と陳謝。同支社は「何が発生点になったかや国との連携を検証しなければならない」とした。福井河川国道事務所は国道8号の渋滞について「予想以上に短時間に多量の降雪があり、予防的通行規制の準備が遅れた」と説明する。

 北陸道で立ち往生した40代男性は「通行止めなどの手だてが遅く、対応が後手後手の印象。18年の時と全く変わっていない」と指摘。50代男性は「車にどんどん雪は積もるし、何の情報も伝えられず不安だった」と漏らした。丸岡ICの出入り口近くのコンビニには、食料を求めて北陸道から歩いてくるドライバーらが続々と訪れていた。

 県の災害派遣要請を受けた陸上自衛隊が北陸道に到着すると、立ち往生した車両の除雪や誘導、食料配布が進んだ。30代の男性隊員は「1秒でも早く、数多くの車を救出したい。困っている皆さんのために頑張るだけです」と話した。