福井を舞台にしたアニメ「2.43 清陰高校男子バレー部」のポスター(壁井ユカコ/集英社・アニメ「2.43」製作委員会提供)

 福井を舞台にした青春スポーツ小説「2.43 清陰(せいいん)高校男子バレー部」のアニメの放送が1月7日から順次、フジテレビ系列(福井テレビ、10日~)で始まる。弱小チームが全国大会を目指す物語で、ライバルとなる強豪「福蜂(ふくほう)工業高校」は福井工大福井高をモデルにしているなど福井色満載の作品となる。

 原作者の壁井ユカコさんは長野県出身で東京在住。2012年に集英社の文芸サイトで「2.43―」の連載をスタートした。書籍化され、発行部数は累計17万部を超えている。アニメでは福井市出身の人気声優、蒼井翔太さんが主要キャラクター役で出演し、全編福井弁で展開される。

 昨年12月に県内高校生向けに開かれたオンライン講演会で、壁井さんは夫の出身地の福井を舞台にした理由を「私も田舎育ち。福井に行くようになり、福井の風土と自分自身の高校時代の経験、思いを重ねて書きたいと思った。(バレーボールの)有名選手も結構出ている」と話した。主人公が通う清陰高にモデルはないが、奥越にあるイメージで書いているとした。

 福井工大福井高男子バレー部は1960年創部で、日本代表の清水邦広選手やサントリー前監督の荻野正二さんらを輩出。全日本高校選手権(春高バレー)の常連校で、過去8回ベスト8に輝いており、5日開幕の今大会にも、3年連続44度目の出場を果たした。

 壁井さんによると、福井工大福井高の実績や場所を、作中の「福蜂工業高校」のモデルにした。春高バレーや全国高校総合体育大会(インターハイ)の会場で福井工大福井高の取材を重ね、「いつも応援していました」とコメントした。

 福井工大福井高の林雅裕主将(3年)は自チームがモデルになり「今までにない経験で不思議な感覚」。放送開始日は春高バレーの真っただ中で「福井の良さや、僕たちが春高に向けて練習を重ねている姿をリンクして見てくれたらうれしい」と話す。

 同校の西田靖宏監督(44)は、学校の特色やキャラクターのせりふなど実際のチームと共通点が多いといい、「時間を忘れて小説を読み進めた。一人一人がそれぞれの持ち場で頑張り、仲間と共に成長しながらチーム全体が強くなっていく様子など、バレーの大事な部分が詰まっている」と太鼓判を押した。

 アニメの福蜂工業高校の校舎は藤島高の校舎がモデルになっているほか、県内の実在の学校をアレンジした校名も登場する。

 福井テレビでの放送は毎週日曜午前9時半~10時。