25センチ以上の大物のアラレガコ捕獲を喜ぶ九頭竜川中部漁協理事の椛山義洋さん=12月22日、福井県永平寺町松岡上合月

 福井県永平寺町の九頭竜川で行われているアラレガコの伝統漁法「エバ漁」で、25センチを超える“大物”が2匹捕獲された。研究者によると、25センチ以上の大型個体は1990年ごろから、ほとんど捕獲されていないという。漁を行う九頭竜川中部漁協は「こんな大きいのはかかったことがない」と話し、生息地再生への期待を膨らませている。

 福井市から大野市にかけての九頭竜川は、アラレガコの生息地として1935年に国の天然記念物に指定されている。かつては8千匹ほどの漁獲量があったが、現在は激減。福井県立大学の田原大輔教授らが、生息環境の改善や生息数増に向けた研究を進めており、同漁協は生息調査として2015年から捕獲している。

 今年の生息調査は12月3日から始まった。15日に25・6センチ、18日に25・4センチのアラレガコを捕獲。田原教授によると、生息調査で25センチ以上の大型個体が捕獲されたのは今回が初めて。生物が絶滅に至る過程で小型化する事例がよく見られることから、アラレガコの小型化を懸念していたという田原教授。「これだけ大きく育つことができる餌と場所があるということで、一つの安心材料になる。アラレガコを守っていくため、多くの県民に関心を持ってほしい」と話した。

 同漁協理事の椛山義洋さん(74)は「大きさに感動した。若い世代にも知ってもらえるよう、もっと捕れるようになってほしい」と期待を込めた。