抗原検査キットを鯖江市に寄贈した会社社長ら=12月28日、福井県鯖江市役所

 福井県鯖江市は1月10日に行う成人式の新型コロナウイルス感染防止対策として、新成人約790人に新型コロナの抗原検査キットを郵送したと12月28日発表した。生活関連商品の総合商社フジコンホールディングス(本社同市)が同日、市に寄贈した500セットを活用する。不足分は市が購入した。

 同市の成人式は1月10日午後1時から、市総合体育館で行う。来賓も含めた来場予定者計800人にキットを郵送し、4日から9日の間に抗原検査をしてもらい陰性だった人に参加してもらう。

 キットは、フジコンホールディングスが扱うドイツ製の研究用製品。鼻の粘液やのどの唾液でサンプルを採取し、5~30分程度で判定する。PCR検査との一致率は陽性100%、陰性97%となっている。郵送時に、検査方法について説明する動画アドレス(限定公開)を同封する。

 12月28日は同社の藤田徳之社長ら4人が市役所を訪れ、佐々木勝久市長に目録とキットを手渡した。藤田社長は「子どもたちも親御さんも安心できるようにと寄贈を決めた」と話し、佐々木市長は「実行委員たちもぜひ行いたいと訴えており、実現したいと思っていた。ありがたい」と感謝した。

 市は「検査で陰性となった場合でも、予防対策を取った上で出席してほしい」と呼び掛けている。今回不足分も含め500キットを購入し、職員の出張時などでも役立てたいという。

 福井県保健予防課によると、国内で一般的に行われている抗原検査は、発症2~9日目の受診者であればPCR検査と同等の信頼性があるとされている。新成人へのキット配布について、同課は「軽い症状の人などから感染が広がるリスクを下げる一定の効果は期待できるだろう。もし陽性の結果が出た場合は、医療機関で早期に適切な診断を受けてほしい」としている。

 新型コロナの感染拡大が続く中、県内では越前町が成人式を中止し、池田町が3月21日に延期することを決めている。鯖江市によると、成人式に伴い対象者に抗原検査を行うのは県内17市町で初。