キャンプで焚き火を楽しむ家族=2020年11月、福井県坂井市丸岡町山竹田のたけくらべ広場

 闇夜にぽつん、ぽつんと焚(た)き火の煙が上がる。福井県坂井市丸岡町のたけくらべ広場。堤一志さん(44)一家=福井市=のキャンプサイトでは、星空を待ちながら薪割りが始まった。稜線に日が落ち始めると、鉄製のおしゃれな焚き火台が“主役”に躍り出る。

 うずたかく薪をくべていく。勢いよく燃える火が、肩を寄せ合う家族を優しく照らす。「あったかいね」「星がきれい」。手をかざして暖を取り、会話を楽しむ非日常の家族時間。鍋をつつき、熱かんを味わう。

たき火の前にまきを割りに挑戦する子どもたち=福井県坂井市丸岡町山竹田

 堤さん一家は、外出の機会が減る中で、ファミリーキャンプにハマり始めた。「子どもたちが、野外で走り回る姿を見るのがうれしい」。隣のサイトとの交流も魅力で「子ども同士がすぐに仲良くなり、一緒に焚き火を囲みました」。

 キャンプ歴3年という福井市の男性(50)にとっても焚き火は不可欠。「炎の揺らめきに癒やされ、心が無になる。時間だけが過ぎていく」と穏やかに語った。

たけくらべ広場のキャンプでたき火を楽しむ人たち=福井県坂井市丸岡町山竹田

 「密」を避けてアウトドアを楽しむ人が増えている。家族やグループだけでなく、一人で出掛ける「ソロキャンプ」も、2020年の「新語・流行語大賞」でトップ10に入った。

 「気を使わず、自分だけで過ごせる」。坂井市の男性(36)は「ブームに乗っかりました」と笑う。傍らにはビールとハイボール。夜が更けると「ウイスキーをちびちび飲むのがうまい」。今夜のメインはカニみその甲羅焼き。至福の時間をまったり味わう。

 ■好みの薪 個性で探す

 心を癒やしてくれる焚き火に欠かせない薪は、木の種類によって燃え方や匂いに“個性”がある。

 薪ストーブなどを扱うウッドペッカー福井店(福井市定正町)によると、ケヤキなどの広葉樹はじっくり燃えるのに対し、スギなどの針葉樹は火付きがいい。サクラなど甘い匂いのする木もある。最近は木を吟味して購入する人も増えているという。自分好みの薪を探すのもキャンプの楽しみのようだ。

関連記事