関西電力高浜原発4号機の蒸気発生器の細管を傷つけたと推定された付着物。赤枠は細管との接触箇所(関電提供)

 関西電力から12月15日、福井県に入った連絡によると、定期検査中の高浜原発4号機(高浜町)の蒸気発生器(SG)細管に傷が確認された問題で、4本のうち1本で回収した付着物(スケール)が、傷の原因となった可能性が高いと推定した。分析の結果、付着物は運転時に自然に生成される鉄酸化物だった。福井県原子力安全対策課は「スケールが細管を傷つけた事例は国内原発ではない」としている。

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 関電は引き続き、他の原発の付着物と比較するなどして、高浜原発特有の問題なのかなど詳細に調べる。このため高浜4号機の運転再開は、当初の2021年1月下旬から同3月以降に、高浜3号機は12月下旬から21年2月以降に遅れる見通し。同1月中旬の運転再開を予定している大飯3号機の工程にも影響する可能性がある。

 高浜4号機では、細管4本のうち2本の傷の近くで、それぞれ付着物を回収。傷の原因と推定できたのは一つだけで、幅約15ミリ、長さ約9ミリ、厚さ0・2~0・3ミリだった。

 関電は「これまでは運転時に自然生成される鉄酸化物はもろく、配管を傷つける可能性は低いと考えていた」としている。今後、傷をつけるメカニズムをはじめ、SGの運転履歴や水質管理などを調べる。

 高浜3、4号機では直近の定検で4回連続、SG細管で傷が見つかっているがいずれも異物は発見されなかった。

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 県内の稼働原発は、大飯原発4号機が定検入りのため運転停止した11月3日以降、ゼロの状態が続いている。