記者団の取材に応じる杉本達治・福井県知事=12月9日、福井県庁

 北陸新幹線金沢―敦賀間の工事の遅れを巡り国土交通省の検証委員会が工期短縮策を示したことに対し、福井県の杉本達治知事は12月9日、2023年春の県内開業に向けた与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)の議論を期待していると述べ、予定通りの開業を国に求めていく考えを示した。北陸3県の知事、議長で11日、国交省や与党関係議員に緊急要望する。

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 知事は県庁で記者団の取材に応じた。鉄道建設・運輸施設整備支援機構の工程管理や国の監督体制に甘さがあったと改めて指摘し、「大変遺憾。憤りを感じている」と批判した。

 検証委が示した開業の1年遅れについて「県のさまざまな事業もそうだが、並行在来線は直接的に影響を受ける。民間の投資や再開発事業、イベントなどにも影響する」とし、23年春の開業を「諦めないで訴えていく」と述べた。

 建設費の膨張については「地方負担のない財政措置をお願いしたい」とし、与党PTで議論が進展することに期待した。

 福井県議会北陸新幹線整備促進議員連盟の山本文雄会長は福井新聞の取材に「福井県はすべての作業を23年春の開業に合わせてきた。納得できるはずがない」と強い口調で語った。

 土壇場に立たされるまで工期の遅れを地元に説明しなかった国交省と鉄道・運輸機構に対し、「もう少し前に打つ手があったのではないか。建設業者を含めた対応を考えれば、予定通りの開業は不可能ではなかったのではという疑念は晴れない」と述べた。

 金沢-敦賀間の認可着工にこぎ着けた経緯を振り返り、「われわれが真剣に取り組んだのと比べるとあまりにもお粗末。不信感は消えない」と憤った。