大阪地裁で設置許可取り消しの判決が出された関西電力大飯原発3号機(左)と4号機=12月2日、福井新聞社ヘリから撮影

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の耐震性を巡り、福井などの住民ら約130人が国に対し、原発設置許可の取り消しを求めた訴訟の判決で大阪地方裁判所(森鍵一裁判長)は12月4日、許可を取り消した。

 「何を信じればいいのか」「大変残念」。大阪地裁の判決に、おおい町民には驚きと戸惑いが広がった。国による安全の“お墨付き”が覆されたことに関係者らは強い衝撃を受け、原発が停止する事態への不安を募らせた。

⇒大飯原発3、4号の設置許可を取り消し

 原発がある大島区の60代男性は「即座に原発が止まるわけではない」と冷静に受け止める。ただ「国の基準が揺らぐなんて思ってもみなかった。一体何が信じられるのか」と戸惑いを隠さなかった。町商工会会長(66)は「原発が止まれば町の産業に血液が送れなくなる。判決に地元が巻き込まれるのは大変つらい」と危惧した。

 中塚寛町長は「原子力規制委の判断と司法の判断が逆転することは、立地地域の住民が翻弄(ほんろう)され、憂慮すべきだと考える」とコメントを出した。

 全国原子力発電所所在市町村協議会会長の渕上隆信敦賀市長もコメントで「立地地域に混乱が生じ、原子力発電に対する国民の不信や不安が生じることを危惧する」とし、国に対し「原子力発電に対する国民理解に向けた一層の取り組み」を求めた。