「幸せ」を測る指標

 統計指標に基づく「全47都道府県幸福度ランキング」を発表している一般財団法人日本総合研究所(東京)は、福井県が4回連続で総合1位となった2020年版の書籍で、今後のランキングでは幸福度に関する住民の行動や実感を重視する方向性を明らかにした。福井新聞のプロジェクト「ふくい×AI 未来の幸せアクションリサーチ」を取り上げ、全国に先駆けたモデルと位置付けている。

⇒【D刊】「福井は日本の縮図」幸せ実感向上へ

 「幸せアクション」は、福井新聞と日立京大ラボの共同研究プロジェクト。福井県が幸福度ランキングで連続1位となる一方で、県民には実感が乏しいという問題意識から19年にスタートした。

 幸福度ランキングは、平均寿命や持ち家比率などの客観的なデータを指標としている。これに対し、幸せアクションは寄せられた読者の声を基に、「愛情を感じる」「自己実現」など住民一人一人の主観に焦点を当てた150指標をまとめ、幸せの実感が高まる社会づくりのための行動を探った。

 日本総研の寺島実郎会長が監修し今秋発刊された幸福度ランキング2020年版の書籍では、今後のランキングは次の段階となる「自らの行動による幸福実感」を目指していると明記。その実践例として、幸せアクションを取り上げた。プロジェクトを通じて幸せの実感を高める行動を提言し、それが住民の自発的な運動のきっかけになっている点も評価している。

⇒福井新聞のプロジェクト「未来の幸せアクションリサーチ」

 20年版ランキングで、福井県の総合1位の要因は「家庭や地域、学校、企業が連携して教育から雇用までを一貫して支援する内部自立型の体制がある」と分析した。半面、地域外の視点や主体的に社会に関与する機会が少ないと指摘。そうした要素を増やす仕組みづくりが幸福の実感を高め、幸せアクションで重視した3指標「人のつながり」「助け合える関係性」「世代間の交流」の向上にもつながると言及した。

関連記事