「おいしい。福井の高校生の皆さん、ありがとう」―。11月27日、国際宇宙ステーションから、若狭高が開発した宇宙食「サバ醤油味付け缶詰」の食リポを発信する宇宙飛行士の野口聡一さん(動画投稿サイトユーチューブの画像)

 宇宙飛行士の野口聡一さん(55)が11月27日、国際宇宙ステーションから、福井県の若狭高校の宇宙日本食「サバ醤油味付け缶詰」を紹介し、味わうリポートを動画投稿サイト「ユーチューブ」で発信した。サバ缶の研究を受け継いできた若狭高の生徒たちは、おいしそうに食べる野口さんの姿を画面で見守り「先輩たちが作ったサバ缶を、宇宙で食べてもらえた」と、14年に及んだミッションの達成を喜んだ。

 サバ缶は、野口さんがステーションでの活動を知ってもらおうと、この日スタートさせた約5分間の動画「Real Life on ISS」で取り上げた。野口さんは「宇宙食の質問が多いので、特に話題の、若狭高校の生徒が作ってくれたサバ缶を紹介します」と、学校名などが書かれた缶詰を取り出した。

 「缶詰は開けた時に汁が出てきたりするが、これは優秀であまり出ない。でも、ちゃんと魚はジューシーで醤油がしみている感じ」と評価。フォークでぱくりと食べ「大変おいしい。高校生の皆さん、ありがとう。今日の感謝祭のディナーでも、サバ缶を含め日本の食事をみんなに食べてもらいたい」と笑顔を見せた。

 若狭高では放課後、サバ缶の研究に取り組む海洋科学科の生徒数人と、教員がパソコンで野口さんの動画を見つめた。宇宙食としての工夫や味を絶賛する野口さんの姿に、2年生の生徒は「宇宙に行ったサバ缶が、野口さんにおいしいと食べてもらえた。うれしい」と目を輝かせた。他の生徒も「宇宙と若狭高がサバ缶でつながった」「宇宙での心の支えになると言ってくれた」と声を弾ませた。

 旧小浜水産高時代から指導に当たってきた、同科の小坂康之教諭(43)も「プロジェクトに携わってくれた水産高時代からの生徒と教職員には感謝しかない」と感無量の様子。旧小浜水産高校卒業生で開発に携わった山下笑美さん(28)は、動画に見入り「地元で販売されていたサバ缶が、今は宇宙にあると思うと感慨深い。宇宙食を実現させた後輩たちは本当に素晴らしい」と誇らしげだった。

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